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【小話】本陣

 かつて本陣だった旧家で、明け方に琴の音が鳴り響いた。足跡一つない新雪に囲まれた離れの金屏風に、三本の指跡が残っている。
 調査した、チューリップハットにヨレヨレ袴の探偵が言った。
「妖怪人間ベムですね」
 瞬間移動で立ち去り可能だが、屏風に悪戯書きをしたのはベロだ。

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【2023/01/25 18:57 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】濃茶

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に
「祟りじゃ!」
と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。
「あれは誰ですか」
「濃茶の尼よ」
 尼はお気に入りの、石原軍団の俳優の若い頃の写真を見せて自慢した。
「渡(わたり)じゃ!」

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【2023/01/24 06:54 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】天パ3

 鬼が仲間に相談した。
「俺たち、天然パーマで、ブラシで髪とくの苦労するよな」
「まぁな」
「タングルティーザーを買ってみようかと思うんだ」
「……クンパルシータ?」
「それはタンゴ。頭に『ラ・』がつくが」
 髪をセットした後、曲は異なるが『赤鬼と青鬼のタンゴ』を踊った。

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【2023/01/23 06:44 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】天パ2

 鬼が仲間に相談した。
「俺たち、天然パーマで、ブラシで髪とくの苦労するよな」
「まぁな」
「タングルティーザーを買ってみようかと思うんだ」
「……タンデムシート?」
「それはバイクの後部座席」
 その後、鬼用のヘルメットをかぶってバイクに二人乗りし、髪のセットが崩れた。

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【2023/01/22 13:23 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】天パ

 鬼が仲間に相談した。
「俺たち、天然パーマで、ブラシで髪とくの苦労するよな」
「まぁな」
「タングルティーザーを買ってみようかと思うんだ」
「……ダンブルドア?」
「それはハリー・ポッターの魔法学校の校長」
 イギリス発祥のブラシなので、校長も愛用しているかもしれない。

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【2023/01/21 08:33 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】敗報

 森の中の家に住む、七人の小人たち。一緒に暮らすことになった白雪姫に見送られて、朝、歌いながら仕事へ出かけましたが、だんだん元気がなくなっていきます。
「敗報(はいほう)、敗報……」
「ちょっと待って、その漢字変換はやめておいたほうがいいわ!」
 負け戦の報告です。

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【2023/01/20 06:43 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】肺胞

 森の中の家に住む、七人の小人たち。一緒に暮らすことになった白雪姫に見送られて、朝、元気に歌いながら仕事へ出かけます。
「肺胞(はいほう)、肺胞!」
「ちょっと待って、漢字変換されているわ!」
 肺の中で、吸い込んだ酸素と血液中のの二酸化炭素を交換する小さな袋です。

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【2023/01/19 06:41 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】伊予2

 平家討伐後、京都で検非違使となっていた源義経。後白河法皇から新たな役職を貰ったので、部下の弁慶に自慢します。
「おい、伊予守(いよのかみ)になったぞ!」
「いよーお!」
 弁慶の音頭により、主従全員でパパパン、パパパン、パパパンパンと手締めを行いました。めでたい。

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【2023/01/18 06:40 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】小松

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻り、大伯母にあたる双子の老姉妹と引き合わされた。
「こちらが、小竹様と小梅様です」
「……お二方の隣に、どうしてミニショベルが鎮座しているんですか」
「コマツ様です」
 外にはホイールローダーもある。

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【2023/01/17 06:30 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】小竹

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻り、大伯母にあたる双子の老姉妹と引き合わされた。
「こちらが、小竹様と小梅様です」
「……一人多いんですが、どうしてお笑いトリオのジャングルポケットの方が、いらっしゃるんですか」
「おたけ様です」

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【2023/01/16 06:54 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】濃茶

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に
「祟りじゃ!」
と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。
「あれは誰ですか」
「濃茶の尼よ」
 金に困った村人が集団で青年に無心しようとしていたので、尼は村人に指摘した。
「たかりじゃ!」

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【2023/01/15 10:34 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】宇佐

 称徳天皇が、和気広虫に命じました。
「僧・道鏡を皇位に就けるという神託を確認するため、宇佐八幡宮まで行きなさい」
「そこに、うさぎはいますか! もふもふできますか!」
「その『うさ』ではありません」
 広虫はがっかりして寝込み、弟の清麻呂が代わりに九州へ行きました。

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【2023/01/14 07:12 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】伊予

 平家討伐後、京都で検非違使となっていた源義経。後白河法皇から新たな役職を貰ったので、部下の弁慶に自慢します。
「おい、伊予守(いよのかみ)になったぞ!」
「……つまり、永遠に16歳?」
「『センチメンタルジャーニー』の歌手ではない」
 このとき、義経は27歳だから。

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【2023/01/13 07:40 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】聖人

 一月のとある休日。バカンス中で立川に住んでいる二人が、テレビを見て言った。
「ねえねえ、聖人の日だって! 私たちも行ったほうがいいかなあ!」
「え、日本にそんなに聖人いるの? 私たち以外に」
 『聖☆おにいさん』イエスとブッダなら、本編でも言ってそうな気がする。

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【2023/01/12 06:44 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】節分

 鬼が仲間に相談した。
「今時は、豆まきバズーカーなる物が存在するらしい」
「何それ怖い」
「『人に向けて発射しないでください』って注意が書いてあるんだ」
「でも奴ら、それを鬼には向けるんだろ」
「俺たち、防御が必要なんじゃないかと思うんだ」
 新たに盾と鎧が導入された。

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【2023/01/11 06:36 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】星人

 一月のとある休日。ポール星人、メトロン星人、ペガッサ星人、ゴドラ星人などの異星人が大挙して、某自治体の体育館に現れた。逃げ惑う、晴れ着姿の人々。
 モロボシ・ダンらウルトラ警備隊が出動して対峙する。
「貴様ら、何が目的だ!」
「星人の日だ」
 地球にそんな祝日はない。

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【2023/01/10 06:33 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】質問2

 喋る人工知能に、質問してみた。
「アレクサ、秋に花粉症を引き起こす代表的なキク科植物について教えて」
「ブタクサです」
「童話『白鳥の王子』で、妹が兄たち十一人分の上着を編む植物について教えて」
「イラクサです」
 植物についての質問ならば、豊富に見つかりそうである。

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【2023/01/09 08:55 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】質問

 喋る人工知能に、質問してみた。
「アレクサ、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構の略称について教えて」
「JAXA(ジャクサ)です」
「単位につけて10の18乗を示す接頭語について教えて」
「エクサです」
 人工知能に答えさせるための質問を考えて調べるのは本末転倒だ。

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【2023/01/08 07:31 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】七草

 喋る人工知能に、質問してみた。
「アレクサ、七草について教えて」
「私の親戚ではありません」
「それは知ってる。春の七草の種類について教えて」
「Siri、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロです」
「……最初に違うの混ざってたよね?」
 セリです。

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【2023/01/07 07:29 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】遅刻
「遅刻する!」
 女の子が土手でうとうとしていると、チョッキ姿の白兎が駆けていきました。女の子はびっくり。しかし兎の足が段々鈍り、
「頑張って着いても、怒った女王様に首切られるかもしれないし……いっそ行くのやめちゃおうかなぁ」
 そのまま、女の子の隣で昼寝しました。

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【2023/01/06 08:05 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】遭遇2

 九月の丘の上で出会った、たんぽぽ色の髪をした娘が言いました。
「一昨日はうさぎを見たわ、昨日はレイ。今日は亜美」
「……明日はまことで明後日は美奈子、次はほたるかな?」
 月に代わっておしおきする美少女戦士の変身前で、月火水木金土です。日に対応する戦士はいません。

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【2023/01/05 06:52 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】二兎
「諺で『二兎を追う者は一兎をも得ず』って言うよね」
「ああ」
「でも、『下手な鉄砲も数打ちゃ当たる』とも言うじゃん。二兎じゃなくて十兎くらい追いかければ、どれか捕まえられるんじゃないの」
「……試しに、やってみればいいんじゃないかな?」
 一羽も捕まえられなかった。

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【2023/01/04 06:50 】 | 小話 | コメント(0)
2022年の読書メーター
読んだ本の数:45冊
読んだページ数:12548ページ
ナイス数:5253ナイス
https://bookmeter.com/users/49781/summary/yearly/2022


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【2023/01/03 11:32 】 | 本関係 | コメント(0)
2022年12月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:683
ナイス数:404


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【2023/01/03 10:31 】 | 本関係 | コメント(0)
【小話】遭遇

 九月の丘の上で出会った、たんぽぽ色の髪をした娘が言いました。
「一昨日は兎を見たわ、昨日はドラゴン。今日は蛇」
「ちょっと待って。ここドラゴン出るの。超危険」
「明日は馬で、明後日は羊、その次はきっと猿ね」
「……君の周囲だけ、一日で一年経ってない?」
 十二支です。

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【2023/01/03 08:39 】 | 小話 | コメント(0)
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