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【小話】脱兎

 兎が日産の古いトラックを見て、仲間に言いました。
「あの車に乗ったら、いつもより速く逃げられそう」
「そりゃ車だし、走るよりは速いでしょ」
「『脱兎さん』っていい名前だよね」
「いやいやいや、そんな漢字表記じゃないから。『さん』も敬称じゃないから」
 ダットサンです。

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【2023/01/02 08:11 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】新年

 兎が、十二支の仲間に挨拶しました。
「ハッピー・ニュー・イヤー!」
「何で兎なのに、さらにウサ耳カチューシャしてるんだ?」
「ニュー・イヤー(新しい耳)でしょ」
「耳はear。年はyearだから違う」
「新年なんだし、堅いこと言わないの」
 今年もよろしくお願いします。

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【2023/01/01 17:48 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】除夜
「日曜日は市場へ行って、鏡餅を買ってきた」
「月曜日も市場へ行って、注連飾りを買ってきた」
「火曜日も市場へ行って、年賀状を買ってきた」
「ジョヤ、ジョヤジョヤジョヤジョヤ、ジョヤヤ、ジョヤジョヤジョヤジョーヤーヤー」
 計画性ゼロの年越し準備である。間に合うのか。

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【2022/12/31 07:02 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】伊賀2

 伊賀の方(伊賀朝光の娘)は、鎌倉幕府二代執権・北条義時の継室で、七代執権・政村の母です。政村が言いました。
「母上、栗を拾ってきました」
「あら有難う……いたっ」
 勿論、イガグリです。
「母上、ウミウシを捕まえました」
「……いったいどこで?」
 イガグリウミウシです。

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【2022/12/30 18:43 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】遊戯

 後白河法皇は自ら『梁塵秘抄』を編纂するほど、若い頃から今様が大好きです。
「遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけむ」
 子供たちが呼びに来ました。
「法皇さま、あーそーぼ」
「おお、何して遊ぶ?」
「遊戯王カード!」
「それはちょっと、わしルールわからん……」

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【2022/12/29 09:33 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】丹後2

 丹後局は、平安末期、後白河法皇に寵愛された女性です。鎌倉から上京した北条政子が、面会して尋ねました。
「サンバの局やルンバの局はいらっしゃいますか」
「そのタンゴではありません」
 ワルツの局やパソドブレの局もいたら、法皇の面前でダンス大会が繰り広げられそうです。

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【2022/12/28 06:33 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】伊賀

 伊賀の方(伊賀朝光の娘)は、鎌倉幕府二代執権・北条義時の継室で、七代執権・政村の母です。コホンコホンと軽い咳を繰り返していると、政村が尋ねました。
「母上、どうしました?」
「今日は朝から、何だか喉がイガイガするのよね」
 イガイガの方です。薬草を煎じて飲みます。

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【2022/12/27 06:28 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】南国

 サンタクロースが、汗をダラダラ流しながらトナカイに言った。
「暑いんだけど。上半身裸でいい?」
「ダメです。サンタにはサンタらしい服装があります」
「だって、ここ南半球だよ。何で冬毛で平然としてられるの」
「心頭滅却すれば火もまた涼しです」
「君、本当にトナカイ?」

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【2022/12/26 07:02 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】来訪2

 ブラボーのサンタクロースがやってきた。サンタ帽で見えないが髪は赤く、サンタ服の下に青いユニフォームを着ている。
 深夜、寝ている子供を起こして
「ブラボー、マジブラボー!」
と熱く叫び、一人ずつサッカーボールをプレゼントして去っていくため、翌朝みんな寝不足になる。

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【2022/12/25 06:53 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】来訪

 十二月のある夜。玄関チャイムが鳴ったのでドアを開けると、クリス・ハートが升(ます)を持って立っていた。
「クリス・升が今年もやってきました」
「〝も〟と言われても、去年は来てないだろ!」
 クリス松村も、升を持って現れた。
「やってきました」
「畳み掛けなくていい!」

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【2022/12/24 07:51 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】濃茶7

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に
「祟りじゃ!」
と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。
「あれは誰ですか」
「濃茶の尼よ」
 鍾乳洞に迷い込んだ尼が、鎧武者に追われ逃げ回ると、出口が見えた。
「願ったり叶ったりじゃ!」

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【2022/12/23 07:13 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】濃茶6

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に
「祟りじゃ!」
と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。
「あれは誰ですか」
「濃茶の尼よ」
 尼は鍾乳洞に迷い込んだが、印を付けたりもせず勘だけで歩き回る。
「行き当たりばったりじゃ!」

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【2022/12/22 07:48 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】勝利

 狸が兎と一緒に山を歩いていると、後ろから謎の音が聞こえました。
「兎どん、このカチ、カチという音は何だろう」
(まだ何もしてないのに)
 不思議に思った兎が辺りを見回すと、青ユニフォーム姿の人々が
「ブラボー、ブラボー!」
と喜んでいました。ここは多分ブラボー山です。

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【2022/12/21 06:47 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】濃茶5

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に
「祟りじゃ!」
と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。
「あれは誰ですか」
「濃茶の尼よ」
 尼は迷い込んだ鍾乳洞の中で鎧武者に遭遇し、驚いて転んでしまった。
「踏んだり蹴ったりじゃ!」

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【2022/12/20 07:57 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】義村2

 鎌倉初期の有力御家人・三浦義村が御所の中を歩いていると、背後に幽霊が現れました。前にいた御家人仲間が言います。
「義村、うしろうしろ!」
 義村は振り向きません。
「うしろだってば!」
 仲間が指差しても背後の幽霊が必死にアピールしても、決して振り向かない義村でした。

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【2022/12/19 06:50 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】濃茶4

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に
「祟りじゃ!」
と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。
「あれは誰ですか」
「濃茶の尼よ」
 尼はその後、付近の鍾乳洞に迷い込んでしまった。帰り道が分からない。
「行ったり来たりじゃ!」

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【2022/12/18 11:53 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】濃茶3

 実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に
「祟りじゃ!」
と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。
「あれは誰ですか」
「濃茶の尼よ」
 尼は帰宅し、衣類箪笥を開いた。同じ色合いの着物ばかりが並んでいる。
「似たり寄ったりじゃ!」

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【2022/12/17 08:44 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】待惚

 農夫が黍畑を耕していたとき、跳んで出てきた兎が、畑の隅にあった木の切り株にぶつかった。
(しめしめ、今夜はご馳走だ)
 しかし、兎の体が鋼鉄のように硬く、切り株を破壊して跳び去っていったため、農夫は夕飯をゲットできなかった。これを、獲らぬ兎の皮算用と呼ぶ(違)。

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【2022/12/16 06:40 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】W杯2

 狼男が仲間に言った。
「ワーウルフカップを開こうと思うんだ」
「それは、いったい何を競う大会だ」
「満月の晩、誰が一番速く変身終了するかでチャンピオンを決めよう」
 狼男は全員選手として変身してしまうため、吸血鬼が主審を務め、VARチェックも活用して、優勝者を決めた。

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【2022/12/15 06:33 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】推敲2

 詩作中の詩人が乗ったロバが、役人の行列に突っ込んでしまう。詩人は役人に事情を説明した。
「『僧は推す月下の門』と『僧は敲(たた)く月下の門』、どちらが良いか悩んでおりまして」
「つまり、僧は門のファンかアンチか、ということかね」
「その推す・叩くではありません」

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【2022/12/14 06:29 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】二位

 鎌倉初期の女官・卿二位(きょうのにい)こと藤原兼子は、後鳥羽上皇を養育した女性です。
 テレビをつけると、朝の情報番組ラストの占いコーナーでした。
『今日の二位は双子座!』
 考える兼子。
「私、いったい何座かしら?」
 生年は分かっても、さすがに月日までは分かりません。

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【2022/12/13 06:04 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】押勝3

 奈良時代。光明皇后や孝謙女帝の信任を得て出世した藤原仲麻呂は、淳仁帝即位後、帝から恵美押勝(えみのおしかつ)の名を賜りました。
 そして、野菜や肉、ウズラの卵などを串に刺し、衣を付け、油で揚げた料理を大量に用意して、皆で美味しくいただきます。それは串カツです。

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【2022/12/12 06:50 】 | 小話 | コメント(0)
2022年11月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1014
ナイス数:414


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【2022/12/11 16:26 】 | 本関係 | コメント(0)
【小話】上級

 鎌倉初期、幕府と対立した後鳥羽院。日頃から体を鍛えており、承久3年、息子とともに、山野などを走るトレイルランニング大会に出場します。
 今日の山には初級・中級・上級コースがありますが、院が選んだのは上級。つまり上級のランですが、残念ながら完走できませんでした。

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【2022/12/11 08:29 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】推敲

 ロバの背の上で、詩人が詩の字句を考えていた。
「『推す』と『敲(たた)く』、どちらが良いだろうか」
 推したり敲いたり、身振り手振りしながら悩んでいると、ロバが役人の行列に突っ込んでしまう。行列の中にいた外国人女性が言った。
「推したり、敲いたり、ラジバンダリ!」

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【2022/12/10 08:15 】 | 小話 | コメント(0)
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