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【小話】遅刻
「どうしよう、遅刻する!」
 チョッキを着た白ウサギが、ポケットから取り出した懐中時計に目をやりながら走っていました。
 そして、曲がり角の向こうから飛び出してきた、食パンを口にくわえた女の子のウサギと正面衝突。恋愛フラグが立ちましたが、結局二人とも遅刻しました。

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【2017/08/17 09:57 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】飴買

 夜、飴屋の戸を叩く音がしました。店主が外を見ると、白い着物姿の女性が立っています。
「飴をください」
 店主は言いました。
「大人は食べてもいいが、子供が食べると毒になる水飴じゃよ」「……子供に食べさせたいんですが」
 店主はまるで、違う話の意地汚い和尚のようでした。

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【2017/08/16 23:55 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】鎌鼬

 知らぬ間に皮膚にパックリ傷が開いているのは、妖怪カマイタチの仕業である。
「僕たちカマイタチ三連星! 先発の僕が人間を転ばせて、」
「中継ぎの僕が、鎌でスパッと切って、」
「抑えの僕が、傷薬を塗るよ!」
 そんなマッチポンプみたいなジェットストリームアタックは嫌だ。

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【2017/08/15 22:09 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】改名
「じゅげむじゅげむ、ごこうのすりきれ、かいじゃりすいぎょのすいぎょうまつ」
 娘が夏休みの宿題で音読していると、父が言った。
「今は『くりぃむしちゅーの水行末』なんだよ」
 ……そう言えばあのお笑いコンビ、昔は海砂利水魚だったけれど、「寿限無」まで改名しなくて良い。

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【2017/08/14 18:46 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】昼顔

 家で朝顔を育てている。近所に咲いている昼顔を見て、娘が言った。
「ひるがおは、おひるの十二時になったら、パカッてさくのかな?」
 そんな精密な時限装置は付いていないと思うぞ。
 正確には、早朝に咲いて昼前にしぼむのが朝顔、早朝に咲いて昼まで咲いているのが昼顔らしい。

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【2017/08/13 13:14 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】雪爺

 雪山から帰れなくなり、小屋で一夜をしのぐことになった樵。深夜、小屋に何者かが入ってきた。変な爺だ。
「誰だ?」
「雪爺(ゆきじじい)じゃ」
「こういうときは雪女だろ!」
 雪道で脅かすだけの妖怪で、人を凍死させたりはしないらしいが、美人の雪女と比べるとロマンがない。

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【2017/08/12 23:12 】 | 小話 | コメント(0)
2017年7月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1800
ナイス数:343


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【2017/08/11 23:39 】 | 本関係 | コメント(0)
【小話】一眼

 やあ、僕は一つ目小僧。人を脅かすのが好きな、無害な妖怪だよ。君の名前は? って明るく挨拶したら、
「『誰でもない』」
って言われたんだけど。え、何、もしかして僕の目を潰す気?
 僕はキュクロプス(ギリシャ神話の一眼巨人)みたいに、人を喰ったりしないよ!

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【2017/08/11 23:36 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】右腕

 俺は妖怪うわん。物陰に潜んで、通りかかった人間を
「うわん!」
と脅かすのが趣味だ。脅かすだけで襲いはしないし、
「うわん!」
と叫び返されると逃げる。
 部活帰りの高校球児を
「うわん!」
と脅かしたところ、
「左腕!」
と言い返されたが、俺は別に右投げピッチャーではない。

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【2017/08/10 23:34 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】鉄道

 (多分)JR東日本の新幹線たちのイラスト付きグッズを見た娘が、父に尋ねた。
「このしんかん線のお名前なに?」
「え、E5でしょ、E6でしょ」
 いや、そうじゃなくて。娘は(私も)、「はやぶさ」とか「こまち」とかを知りたいんだ。数字とアルファベットで言われても困る。

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【2017/08/09 21:23 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】家族

 リカちゃんパパ36歳、フランス人の音楽家。
 ママ33歳、デザイナー。
 リカちゃん小学5年生(10~11歳)。
 リカちゃんの双子の妹4歳、三つ子の弟妹1歳。
 リカちゃんの家族構成を見ると、「双子の幼児がいる状態で三つ子産んだママの体力凄いなぁ」、と余計なことを思う。

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【2017/08/08 17:31 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】雪女

 大吹雪の夜、樵の若者が風雪をしのいでいた小屋に、白い着物姿の美女が現れます。雪女です。若者の命はとらないことにした雪女は、言いました。
「ここで私を見たことは、決して誰にも言ってはならないよ」
「ウッス! オレ約束は守る男ッス!」
 何となく不安になる雪女でした。

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【2017/08/07 21:20 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】夏休

 夫実家滞在残り日数が少なくなり、娘が言う。
「もうすぐ、おばあちゃんにあえなくなっちゃうんだよね? はやく、ふゆ休みになればいいのに!」
 まだ夏休みが終わってすらいないぞ。
「でも、ふゆ休みになったら、また、しゅくだいが出るんだよね!」
 小学生もなかなか悩ましい。

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【2017/08/06 21:09 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】鸚哥

 夫実家にはインコがおり、
「オハヨ、オハヨ、ボク、リョーチン、ピッ」
と賑やかだ。
 帰省直前の5日間、仕事で英会話漬けだった夫、
「インコが英語喋ってるみたいに聞こえる……」
 翌日、
「どこかの無線を受信して、装置ピッって切ったみたいだよね……」
 まだ疲れているらしい。

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【2017/08/05 21:58 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】夕飯

 夫実家帰省中。皆で海へ行くと、磯で貝を採っていた義妹が素手で蛸と格闘し、蛸がブシュッと墨を吐いて義妹の顔とTシャツが真っ黒になり、義母が蛸を岩に叩きつけて気絶させた。
 スーパーのビニール袋に詰め込んで持ち帰り、現在台所でぐつぐつ茹でられている。瀬戸内海凄い。

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【2017/08/04 18:17 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】舌切4

 昔々ある所に、人の良いお爺さんと、欲深なお婆さんがいました。舌を切られた雀を探しに行ったお爺さんは、雀の宿に招かれます。雀が尋ねました。
「お爺さんはなぜ、欲深なお婆さんと結婚したんですか?」
「縁談が来て、断る理由もなかったからかの」
 人の良いお爺さんでした。

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【2017/08/03 21:45 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】舌切3

 お爺さんが可愛がっていた雀の舌をお婆さんが切って、追い出してしまいました。帰宅したお爺さんは雀を探しに行きます。
「おーい舌切り雀、どこじゃー」
 そのとき、どこからか
(お爺さん、こちらですよ)
「こいつ、直接脳内に……!」
 舌を切られた雀は、喋ることができません。

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【2017/08/02 21:24 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】肝試

 夏は肝だめしの季節だ。俺たちも男女でペアを組み、順番に暗い森の中へ進んでいく。やがて最初のペアが、意気消沈した様子で帰ってきた。
「肝だめし連中、何もない場所見てワーキャー騒ぐばかりで、必死に脅かしてる俺たちに気付かないんだ……」
 俺たち幽霊も試される季節だ。

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【2017/08/01 21:13 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】転生

 トラックにはねられると、異世界に転生できるらしい。
 しかし俺は生まれつき、ダイヤモンドのように硬い肉体の持ち主なので、ぶつかったトラックが凹んでしまう。
 今日も運送会社から損害賠償を請求されて、借金がまた増えてしまった。ああ、借金チャラにできる世界に行きたい。

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【2017/07/31 21:11 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】飴買

 夜、飴屋の戸を叩く音がしました。店主が外を見ると、白い着物姿の女性が立っています。
「飴をください」
 女性が飴の代金をSuicaで支払うと言ったので、店主は(時代が変わったなぁ……)と思いました。尚、死んでいるのでクレジットカードは停止されていて、使えません。

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【2017/07/30 20:39 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】水飴2

 村人から水飴をもらった和尚は、小僧たちに言いました。
「これは大人は食べてもよいが、子供が食べると毒になる水飴じゃ」
 一人、やたら口の達者な小僧が尋ねました。
「身体は子供、頭脳は大人の場合はどうですか?」
「そんな殺人事件の起きそうな小僧は、ウチの寺にはおらん」

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【2017/07/29 15:18 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】水飴

 村人から水飴をもらった和尚は、小僧たちに言いました。
「これは大人は食べてもよいが、子供が食べると毒になる水飴じゃ」
「では、和尚様も食べないほうが良いですね。飴を独り占めしようだなんて、精神年齢が我々より低いですから」
 和尚は、ぐうの音も出ないほど凹みました。

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【2017/07/28 21:52 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】六文

 古来、三途の川の渡し賃は六文だ。しかし最近は小銭レス社会で、死者が六文銭を持たないことが多い。
「Suicaダメなの?」
「おサイフケータイ対応してよ」
「今時、電子マネーも使えないなんて」
 クレームが相次ぎ、やむなく三途の川では交通系ICカードの導入を決定した。

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【2017/07/27 21:50 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】絵画

 学生時代は美術部で、水彩画やら油絵やらを描いていたらしい父が、娘の夏休みの宿題にアドバイスしている。
「絵は、見たままを描かなくてもいいんだよ」
 ……小二に、物凄く高度なことを教えてないか?
 そして、ミニトマトの観察日記は、見たままを描くものではないだろうか。

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【2017/07/26 18:28 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】毎日

 イザナギが黄泉比良坂を千引岩で塞ぐと、黄泉国から追いかけてきたイザナミが悔しそうに叫びました。
「これから毎日、人間を1000人殺すわ!」
「じゃあ俺は毎日、1500人産もう」
 ポカンとする妻。
「……え? あなたが産むの?」
 正しくは「産屋を1500立てる」です。

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【2017/07/25 21:26 】 | 小話 | コメント(0)
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