テストで、『海千山千』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
　解答欄に「夏休みや冬休みに出かけるときに、海にばかり行く人と、山にばかり行く人」と書いて提出すると、赤ペンで「それは『海専門、山専門』ということでしょうか……？」と書き込まれて返ってきた。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……各部屋、正方形が4つ繋がったカラーブロックで埋まってますね」
「実際はタイルカーペットでした。BGMは勿論あの曲で」
　間取り図とテトリス、少し無理があるような気がする。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……リまビまンまグとか、和ま室とか、これ全部『ま』を抜いて読むんですね？」
「ええ、間取り図だけに」
　非常に読み辛いが、漢字の『間』じゃないだけ、まだ良かったかもしれない。

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　かぐや姫は五人の求婚者それぞれに、入手困難な物を持ってくるよう要求します。石作皇子が指定されたのは、仏の御石の鉢。
　皇子は、天竺から取り寄せた石を並べ、ナスカの地上絵のような絵を描きました。
「仏の御石のハチです」
「それハチじゃなくて、確かハチドリですよね？」

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……家の中に宝箱や壺があるんですが、ドラクエのどこかの町のマップですか」
「一応、造り付け収納です」
「収納難しいでしょコレ」
　勇者一行が入ってきて、勝手に開けていきそうだ。

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　かぐや姫は五人の求婚者それぞれに、入手困難な物を持ってくるよう要求します。石作皇子が指定されたのは、仏の御石の鉢。
　皇子は、天竺から取り寄せた石を並べて字を書きました。
「仏の御石の八です」
「その八ではありません」
「こちらは仏の御石の8です」
「それも違います」

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　テストで、『言行一致』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
　解答欄に「モンゴルの皇帝フビライ・ハンが、『今から日本を攻めます』と宣言してから、九州に攻めてくる」と書いて提出すると、赤ペンで「元寇の割には、宣言が丁寧ですね」と書き込まれて返ってきた。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……7部屋が繋がって、一番奥の部屋に大時計って、ポー『赤き死の仮面』ですか」
「前の住人は黒猫も飼っていたとか」
「それ『黒猫』ですよね」
　とりあえず、その家は住みたくない。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……台所とダイニングが離れてて、料理を運ぶのが大変そうですね」
「前の住人は、猫型配膳ロボットを使っていたとか」
「民家で？」
　可愛いので、働いている様子を、ちょっと見たい。

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　スーパーマーケットの精肉コーナーに、全身の羽が茶色いニワトリの写真のポスターが貼ってあった。種類とか詳しいことはよく分からないけれど、地鶏かな。
　ポスターに「私が自分で写真を撮影しました！」と書いてある。……どうやって撮ったのか分からないけれど、自撮りかな。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……庭に刀が突き刺さってますが、これ、事件現場の見取り図じゃないんですか」
「『本陣殺人事件』再現風の家だそうです」
　原作本は好きだが、そこに住むのは非常に住みにくそうだ。

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　猫型ロボットが配膳してくれる、と評判のファミリーレストランに行ってみた。
「はい！　ハンバーグ定食！」
　耳のない青いロボットが料理のお盆を歩いて持ってきて、ポケットからひみつ道具を出すみたいなノリで、テーブルに置いてくれた。確かに猫型だけど、思ってたのと違う。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……一見普通ですが、面積は誤植ですか。和室60畳とか」
「家全体が大きかったです。不動産屋も巨人で」
「どこの異世界の物件ですか」
　巨人なのに、人間の畳サイズで表記するのか。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……この、『風のマドリガルの間』、というのは何ですか」
「南野陽子の曲名です。前住人が大ファンだったとか」
　全部屋に『吐息でネット。の間』とか命名されていて、落ち着かない。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……見慣れない間取り記号があるんですが、この、何かくるっとしてるのは回転扉ですか」
「どんでん返しです。落とし穴もあります」
　忍者屋敷だったそうだ。めちゃくちゃ見てみたい。

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　中古住宅の内見に行った知人が、
「この家、変だと思いませんか？」
と間取り図を見せてきた。
「……玄関がどこにもないんですが、どうやって内見したんですか」
「天井のハッチから」
　間取り全部、地下だそうだ。そんな秘密基地みたいな家、住みたくないが、見るだけなら見たい。

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　テストで、『同床異夢』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
　解答欄に「修学旅行、和室で雑魚寝なんだが、寝相悪いからどうしよう」と書いて提出すると、赤ペンで「寝相より寝言のほうが後々まで大変ですよ……」と書き込まれて返ってきた。先生何言ったんだろう。

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　テストで、『丁々発止』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
　解答欄に「宮本武蔵が、飛んでいる蝶々を箸で捕まえる。ついでに、町長も捕まえる」と書いて提出すると、赤ペンで「武蔵が捕まえたのはハエですが、町長はとばっちりですね」と書き込まれて返ってきた。

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　テストで、『和気藹々』（わきあいあい）という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
　解答欄に「皆で『アーイアイアイアイアイ愛してるとー繰り返し言ってるじゃない』とカラオケ熱唱」と書いて提出すると、赤ペンで「久宝留理子『男』ですね」と書き込まれて返ってきた。

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　スーパーのパンコーナーに、サクリスタンなる新製品が並んでいたので、買ってみた。フランスの伝統的なパイ菓子らしい。
　帰宅して食べようとして、ふと呟く。
「……タジキスタンだったっけ？」
「違う！　サクリスタン！」
　菓子が抗議した。タジキスタンは中央アジアの国である。

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　名探偵の孫である男子高校生が、幼馴染みの女子や友人たちと宿泊した旅行先で、事件に巻き込まれた。真相を解明すると決意した少年が言う。
「ばっちゃんの名に賭けて！」
「……あんたのお祖母さん、誰？」
　女性の名探偵はミス・マープルしか思い付かないが、孫はいないと思う。

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　長期出張に行く青髭公が、妻に鍵束を渡して言いました。
「私が留守の間、屋敷中どこでも見て良いが、この鍵の部屋だけは絶対開けてはいけない」
　夫の出立後、妻はその部屋の鍵を開けて中に入り、三船敏郎が医師を演じる、黒澤映画のポスターを発見しました。それは赤ひげです。

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　長期出張に行く青髭公が、妻に鍵束を渡して言いました。
「私が留守の間、屋敷中どこでも見て良いが、この鍵の部屋だけは絶対開けてはいけない」
　夫の出立後、妻はその部屋の鍵を開けて中に入り、ブルーブラックのヘアカラーを発見しました。
「……あの髭、染めてるのかしら？」

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　日野富子（ひのとみこ）は室町幕府八代将軍・足利義政の正室で、九代将軍・義尚の母です。家来が、慌ててやってきました。
「ひ……みこ様～！」
「そんな器用な言い飛ばし方しないで。ハイキングウォーキングのネタじゃあるまいし」
　家来は、弥生人みたいな髪型かもしれません。

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