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2014年9月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3101ページ
ナイス数:383ナイス


風の十二方位 (ハヤカワ文庫 SF 399)風の十二方位 (ハヤカワ文庫 SF 399)感想
再読。ハイニッシュ・ユニバース物や、『ゲド戦記』に連なるアースシー物を含む短篇集。『四月は巴里』『マスターズ』が好き。『マスターズ』は、SFは未来やハイテク機械を描くばかりではないんだ、と開眼した作品。『セムリの首飾り』は、ファンタジーとSFの見事な融合。『オメラスから歩み去る人々』は、考えさせられる。全住民が自発的に繁栄を捨て、平等に苦労する世界を選ぶ以外、子供も住民も全員が幸福になれる解はないだろう、と思う。長編『所有せざる人々』のアナレスは、オメラスを去った人々の子孫が住む世界なんだな、と納得した。
読了日:9月2日 著者:アーシュラ・K・ル・グィン

鬼灯の冷徹(15) (モーニング KC)鬼灯の冷徹(15) (モーニング KC)感想
おとぎ人回、「プエルトリコのおとぎ話だよ」から次頁までの畳み掛けが凄い。そして「特に良いことも悪いことも起こらなそう」最高(笑)。「服を考えても」シリーズと僵尸回の「子供向けかと思ったら~」のお香さんが超絶キレイ。幼馴染3人組は、大人になっても仲良くて微笑ましい。表紙カバー下もいいよね。チュンちゃん、凶暴だけど言動がストレートで可愛い! 「頭もげろ!」って(笑)。ていうかチュン、まだ大好きだろコレ。不老不死の神獣と既に死んでる僵尸、案外お似合いかも。マキちゃんは勉強はおバカだが、空気読む能力は高いと思う。
読了日:9月5日 著者:江口夏実

消えた細菌戦部隊―関東軍第七三一部隊 (ちくま文庫)消えた細菌戦部隊―関東軍第七三一部隊 (ちくま文庫)感想
再読。二次大戦中に満州で細菌兵器の人体実験を行った七三一部隊(通称石井部隊)を、科学史、科学倫理の観点から冷静に分析。写真や図版は殆どないが、戦時中に発表された論文の内容だけでも人体実験は立証可。石井部隊は少数のマッドサイエンティストが突然暴走したのではなく、一次大戦後の世界各国による細菌戦研究の流れの中で設立された正規の隊。だが人体実験が始まった経緯は謎。戦後に調査した米軍が〈こうした情報は人体実験に対するためらいがあり、われわれの研究室で得ることはできない〉と記すが、ためらいの有無は何に起因するのか。
読了日:9月6日 著者:常石敬一

ストーカー (1983年) (ハヤカワ文庫―SF)ストーカー (1983年) (ハヤカワ文庫―SF)感想
映画は未見。読了すると、原題『路傍のピクニック』が的確な題だと思う。異星文明の〈来訪〉後、地上に残された痕跡〈ゾーン〉。密猟者(ストーカー)は立入禁止区域に命懸けで侵入し、超文明の置き土産を持ち出す。ファーストコンタクト物だが、これコンタクトしたのか? 地球人類は、超文明の存在を一方的に思い知らされたが、相手は人類に気付いてすらいないかもしれない。ヌーナンは“相手に認識されている”こと、人類の存在に意味があって欲しいと願う。レドリックは相手など糞食らえ。自分がゾーンにどう向き合うかだ。結末、極限での願望。
読了日:9月7日 著者:ボリス・ストルガツキー

731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く (新潮文庫)731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く (新潮文庫)感想
再読。二次大戦中に満州で細菌戦研究した七三一部隊の隊長、石井四郎の評伝。七三一部隊が具体的に何をしたのかは、他書を当たったほうが良い。本書が暴くのは、“七三一部隊が戦犯訴追されなかった闇”だと思う。自ら人体実験を行うのは躊躇する米ソも、実験成果を独占するためには手段を選ばない。マッド・サイエンティストの定義にもよるが、石井は“知的好奇心が暴走して人倫を踏み外す研究者”ではないよね。医学は出世の手段、学者じゃない。戦後の彼は小市民。裁かれなかったため、結局どういう動機・経緯で人体実験が始まったかは、闇の中。
読了日:9月8日 著者:青木冨貴子

死がふたりを分かつまで 2 (ヤングガンガンコミックス)死がふたりを分かつまで 2 (ヤングガンガンコミックス)感想
引っ越す後輩から2巻だけ貰った。いきなり2巻を読む私が悪いのだが、登場人物紹介が欲しい(苦笑)。が、前知識は裏表紙のアオリ文だけで読んでも、割と理解できる。日本企業を爆弾で脅迫し、闇開発の技術を奪おうとする敵。テロと戦う団体が、護・井川らと、アルファらのTHE WALLと2つあり、更に日本の警察が捜査で絡んでくるのか。他の入院患者を巻き込まぬため病院から離れようとするWALLインディアと、テロリストが彼を狙うと予想して張り付く源田刑事が互いに有能で、無言で理解し合って、とりあえず二人は無事であって欲しい。
読了日:9月10日 著者:たかしげ宙

謀殺 下山事件 (祥伝社文庫)謀殺 下山事件 (祥伝社文庫)感想
再読。占領下日本で起きた下山国鉄総裁怪死事件を、リアルタイム取材した朝日新聞記者による本。『下山事件(シモヤマ・ケース)』『下山事件最後の証言完全版』既読なので、ある程度知ってはいたが、これは凄い。熱気が違う。著者の主導で、日本初のルミノール反応による血痕捜索とか。発見した血痕との鑑定のため総裁の詳細な血液型を追及する過程や、総裁の衣服に付着していた油や染料の性質を解明する過程は、これぞ科学捜査という感じで血湧き肉躍る。再読の今回は、血痕が落下した雫の形で進行速度や方向、落ちた高さがわかる話が面白かった。
読了日:9月21日 著者:矢田喜美雄

時槻風乃と黒い童話の夜 第2集 (メディアワークス文庫)時槻風乃と黒い童話の夜 第2集 (メディアワークス文庫)感想
『白雪姫』可愛さだけが自分の価値と思う紅美子と、嘘がトラウマの奈緒。『ラプンツェル』箱入り娘の二子と、男性嫌悪の晶。両方『断章のグリム』で扱った童話だが、より配役がストレート。少女同士の歪んだ友情とすれ違いの物語だが、歪んでいるのは背後にある家庭問題が原因。なのに、裏切られた絶望による自滅と、友人を喪った少女の悲嘆だけが残り、大人たちは無傷。紅美子も晶も、本当に怒りをぶつけるべき相手は親なんだよな……。『白雪姫』、奈緒が風乃に逢ってしまったために「一番可愛い」と言えなくなるんだったらどうしよう、と思った。
読了日:9月25日 著者:甲田学人

螺旋のエンペロイダー Spin2. (電撃文庫)螺旋のエンペロイダー Spin2. (電撃文庫)感想
志邑詩歌に目覚めた新能力を巡る騒動と、才牙虚宇介の真の実力を探ろうとする複数派閥の起こす騒動が、同時進行する。1巻の人間関係を忘れていたため(NPスクールの生徒数が多い!)、読み返してから再読。名前は見覚えあるが能力の詳細までは覚えていない合成人間が何人も出てくるが(泣)、そういう既出キャラは、戦闘の展開の意外性には絡んでこないので、忘れていても何とか読めた。でもまぁ、『戦車のような彼女たち』再読しておくか……。さっき、『ヴァルプルギスの後悔』4巻パラパラめくったが、御堂璃央が出てたなんて忘れてたよ……。
読了日:9月25日 著者:上遠野浩平

さよならだけを缶にあつめてさよならだけを缶にあつめて感想
さよならがテーマの短歌集。夜な夜な短歌コミュには入っていないのですが、私も投稿させていただきました。09嬰児は~が特に好き。サヨナラは、悲しいことばかりではないんだな。次が、65かさこそと~。53ランニング~も、違う方向性で大好きです(笑)。他、気にかかる歌は36優しさを~、67「サヨナラ」の~、ラスト81「大丈夫、~等。81首もあると、並びを考えるのも相当悩むに違いない。編者の茶里(ちゃありぃ)様に多謝。余談。自宅近くにセブンイレブンがないため(汗)、ネットプリントは東京で。出張中に発行されて良かった。
読了日:9月26日 著者:夜な夜な短歌コミュ


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【2014/10/01 21:36 】 | 本関係 | コメント(0)
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