忍者ブログ
  • 2025.04
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • 2025.06
2015年4月の読書メーター
読んだ本の数:25冊
読んだページ数:4113ページ
ナイス数:350ナイス


夜な夜な短歌集(4)2015年冬号夜な夜な短歌集(4)2015年冬号感想
テーマは「新」「白」「温もり」「バレンタイン」。華さんの「上空」、視点の移動と距離のスケールと、触れてからのあっという間の感じが凄い。ちゃありぃさんの「巡る冬」、わかる。そういうところに、過去って残っている。momongaさんの「援護して」も、わかる。恋が絡むと、友も敵になるよね……。雪さんの「こわれたり」、ふんわり。温かい。
読了日:4月1日 著者:夜な夜な短歌コミュ

てとてとたんかてとてとたんか感想
手・指がテーマの短歌とモノクロ写真。どの歌も素晴らしい。手って色っぽいんだなぁ、と思う。一番好きなのは濱松哲朗さん「死ののちの君は指から腐るだらう鈍く艶めく黒鍵のうへ」退廃的な美しさ。北なづ菜さん「みえるものをすべて信じることにする 変光星にむけるてのひら」これも真っ直ぐで好き。紀水章生さん「現れた影絵のキツネここからは一人でいくといつてきかない」このテーマで影絵が出る発想が素敵。嶋田さくらこさん「罪の名を知らされぬまま春の野に連行されている昼下がり」直接描写はないのに、繋いでいる幸福感。感想キリがない。
読了日:4月2日 著者:こはぎ他短歌クラスタ有志

家庭教師ヒットマンREBORN! 13 (ジャンプコミックス)家庭教師ヒットマンREBORN! 13 (ジャンプコミックス)感想
引っ越す後輩から貰った。表紙はザンザス、背表紙はベルフェゴール、カバー下はゴーラ・モスカとベルフェゴールとマーモン。「雨」戦が終わり、「霧」クローム髑髏(どくろ)登場。変な名前だなぁと思ったが、成程アナグラムか。標的113のタイトル「クローム襲撃」ってのがいいわー。私が黒髪女子が好きなだけかもしれんが可愛い。何となくセーラームーンのサターン、土萌ほたるちゃんを連想する。真打登場して、「霧」戦は次巻に続く。
読了日:4月2日 著者:天野明

家庭教師(かてきょー)ヒットマンREBORN! (14) (ジャンプ・コミックス)家庭教師(かてきょー)ヒットマンREBORN! (14) (ジャンプ・コミックス)感想
引っ越す後輩から貰った。表紙は了平、カバー下と背表紙はザンザス。「霧」戦が終わって、「雲」戦。そして、怒涛の真相から「大空」戦へ。「君が一度だって喜んで戦っていないことを知っているよ」、「あいつのすごさってわかりやすすぎて見過ごしちまうんじゃね?」、この辺がツナの本質なんだろうな。久しぶりの学校は楽しいね。円陣の10mルールにウケた。雲雀は不服なのか(笑)。貰ったのは15巻まで。
読了日:4月3日 著者:天野明

家庭教師ヒットマンREBORN! 15 (ジャンプコミックス)家庭教師ヒットマンREBORN! 15 (ジャンプコミックス)感想
引っ越す後輩から貰った。表紙は京子とハル、カバー下と背表紙は了平。雲雀の意地、凄すぎだろ(汗)。漫画内で必ずXANXUS(ザンザス)表記なのは何故かと思っていたけれど、名前にそういう意味があったのね。貰ったのは15巻までだが、ツナVSザンザスの決着はほぼついたし、ザンザスの動機も分かったし、ラストに強力な助っ人が来たみたいで何か心配なさそうなのでまぁいっか。面白かった。個人的結論:剣道やってる山本がカッコいい&クローム可愛い。
読了日:4月3日 著者:天野明

怪盗グリフィン、絶体絶命 (講談社文庫)怪盗グリフィン、絶体絶命 (講談社文庫)感想
職場本棚、この著者は初読み。初出は講談社ミステリーランド。冒頭の、怪盗グリフィン宛で住所に郵便が届くってどういう状況だ、というのをスルーできれば、あとは面白い。怪盗グリフィンに不可能はない。メトロポリタン美術館にある贋作のゴッホを本物とすり替えろ、という奇妙な依頼。続いて、カリブ海の小国ボコノンでの困難な仕事。美術界の贋作を巡る裏側、CIAの失墜、米国とキューバに絡むカリブ海の政治情勢など、ジュヴナイルと言いつつ背景は割と濃い。エミリオ超有能。あとがき読んだら、ヴォネガット『猫のゆりかご』読みたくなった。
読了日:4月4日 著者:法月綸太郎

tactics 7 (BLADE COMICS)tactics 7 (BLADE COMICS)感想
引っ越す後輩から7~9巻を貰った。予備知識ゼロで読んだため、人間関係が解らず、登場人物の見分けもつかん(自業自得)。ていうか、人間でないキャラが多々。英単語のタイトルからは意外や意外、大日本帝国とか言ってるし、明治か大正っぽい時代の妖怪物? 「鵺の段」という新エピソードの始まるところだったので、話のキリが良く助かった。一ノ宮勘太郎(人間)と、春華(鬼喰い天狗)とヨーコ(妖狐)が、人捜しのため、死者を甦らせる「トラツグミ協会」の村へ。そこはタタラ師・鋳物師の村だった。学者である勘太郎が妖怪薀蓄語るのは好み。
読了日:4月6日 著者:木下さくら,東山和子

夜な夜な短歌コミュ 1周年記念歌集夜な夜な短歌コミュ 1周年記念歌集感想
「桜」がテーマの44首。華さん「春の死につつまれたままぼくたちは約束のない約束をする」最高。夜桜は死の匂いがする。雪さん「仰ぎ見る」優しい情景。Juneさん「だんだんと」九州育ちの私、桜の頃は卒業式。門から旅立つイメージ。ダイキさん「かぎろひの」古典仮名遣いと枕詞が風雅。しゅがぁさん「場所取りで」情景が目に浮かぶ。hanakさん「宵の月」桜の形の日本列島。momongaさん「ほの白い」白に、薄紅が危うくて色っぽい。Sageさん「クレバスで」ごめんなさい、意味わかってないけれど何か好き。岩手はこれから開花。
読了日:4月8日 著者:夜な夜な短歌コミュ

天文月報 2015年 04 月号 [雑誌]天文月報 2015年 04 月号 [雑誌]感想
『イプシロンロケットの初飛行と今後の展望』ロケット本体から管制システムまで、低コストで使い易く多数回の打上げを目指す工夫がめちゃくちゃ面白い。F1から乗用車へ。『「すざく」で探る銀河団ガスの重元素進化』X線。Ia型と重力崩壊型の超新星爆発(生成する重元素が違う)の回数比。『初めて観測された新星爆発の点火の瞬間MAXI J0158-744』X線。突発天体 に興奮し、追観測の提案を却下され、外国に先に論文出版されたり、某誌に落とされた論文を修正して別誌に再投稿したり、これぞ研究生活だが読んでいて胃がキリキリ。
読了日:4月8日 著者:

tactics 8 (BLADE COMICS)tactics 8 (BLADE COMICS)感想
引っ越す後輩から7~9巻を貰った。「あの女はムカつくから死んでてくれないと困るんだよねェー」(あの女=母)この台詞を笑顔で言える勘太郎、どういう生い立ちなのかは興味あるな。蓮見先生ん家のロザリーちゃん超可愛い。鵺の段が終わり、「百鬼画談夜話」はいろんな妖怪が各話登場する単発エピソード集かな。木魅(こだま)、天狗、幽谷響(やまびこ)、猫又、河童、おとろし。時系列がわからん(汗)。近衛少将の源頼光は勘太郎の敵だと思ったが、頼光の妹・あやめは勘太郎と仲良いのか。妖怪画家・伊東稲斎とおとろしの話が好き。
読了日:4月12日 著者:木下さくら,東山和子

天文月報 2015年 02月号 [雑誌]天文月報 2015年 02月号 [雑誌]感想
CfCA(天文シミュレーションプロジェクト)特集(1)。『計算で宇宙を描く―天文シミュレーションプロジェクトの挑戦』『銀河形成シミュレーション―これまでとこれから』『数値的相対論シミュレーションで探る連星中性子星合体の現実的描像』『分子雲衝突による大質量星形成』観測、理論と並ぶ第3の天文学、シミュレーション。スパコン内に宇宙を再現。『銀河系内超新星残骸のX線精密分光観測』ニュートン衛星RGSでパピスAを観測。『Crabパルサーからの超高エネルギーガンマ線放射』既存の曲率輻射モデルでは説明できないCrab。
読了日:4月12日 著者:

tactics(9) 初回限定版 (BLADE COMICS)tactics(9) 初回限定版 (BLADE COMICS)感想
引っ越す後輩から7~9巻を貰った。前巻で鵺の段が終わって、茨木童子(酒顛童子の仲間の鬼)絡みの新エピソードが始まったみたいだが、あまり進んでない。まぁ、春華の前主人・藤との関係は説明してくれたんで、良しとしよう。半分以上、番外編と「百鬼画談夜話」。番外編、源頼光の部下の渡辺、女泣かせ過ぎるだろ(苦笑)。ヘンタイだけどモテるわありゃ……。余談、同じく部下の坂田を見ると、『XXXHOLiC』四月一日を連想して仕方がない。「夜話」は火車、獺(かわうそ)、雪女。火車が面白かった。キャシャ可愛い。
読了日:4月12日 著者:木下さくら,東山和子

ギャラリーフェイク (3) (ビッグコミックス)ギャラリーフェイク (3) (ビッグコミックス)感想
引っ越す後輩から3~4巻を貰った。コンビニコミック既読のため、藤田、サラ、リサ、三田村館長は一応知っている。テレビの鑑定団とか美術館番組とか見るの好きなので、わからんなりに美術物は楽しい。「驕れる円空」(円空仏)、「質屋とマティス」(マティス)、「モンパルナスの“秘宝”」(モディリアニ)、「アレゴリー(寓意)のある風景」(ヴァニタス画)、「海底に眠る夢」(景徳鎮)、「浮世絵の魔力」(春画)、「林檎を持つ女神」(ミロのヴィーナス)、「国宝の守り人」(本阿弥光悦)。景徳鎮を積んだまま沈没した船を探す話が好き。
読了日:4月16日 著者:細野不二彦

ギャラリーフェイク (4) (ビッグコミックス)ギャラリーフェイク (4) (ビッグコミックス)感想
引っ越す後輩から3~4巻を貰った。「『展覧会の絵』を追え!!」(ガルトマン。ムソルグスキー『展覧会の絵』の元)、「ナイル盗掘ツアー」(ミイラ)、「二つの相続」(ドガ『踊り子』)、「魔鏡とシリコン」(魔鏡)、「馬鹿印のバカ一」(複製版画)、「蝶々夫人の島」(蝶)、「談合のゆくえ」(セザンヌ『サント・ヴィクトワール山』)、「迷宮のキリコ」(キリコ『ヘクトルとアンドロマケ』)、「狙われた天守閣」(多分モデルは国宝犬山城)。前巻登場のトレジャーハンター・ラモスと国宝Gメン・知念、出番多いな。エジプト発掘話が好き。
読了日:4月16日 著者:細野不二彦

インカ帝国―砂漠と高山の文明 (岩波新書 青版)インカ帝国―砂漠と高山の文明 (岩波新書 青版)感想
再読。人類の新大陸移住から現代(1959年刊)に至る、南米大陸アンデス地帯の文化史。タイトルはインカだが、実はインカに至るまでの歴史と、インカが滅んだあとの歴史のほうが面白い本(私が、インカ自体の本は他にも読んでいるからかも)。まだ日本人のアンデス研究の蓄積が少なかった時代らしく、著者本人のチャンカイ文化の発掘やチゥラホンの廃都探しの手探りな感じが、読んでいて心躍る。そしてエピローグ、スペイン征服者の時代が終わった後の、スペイン直接占領からボリビアなどの独立、頁数は少ないが他で読んだことがなくて興味深い。
読了日:4月19日 著者:泉靖一

瀬戸の花嫁 7 (ガンガンWINGコミックス)瀬戸の花嫁 7 (ガンガンWINGコミックス)感想
引っ越す後輩から7巻だけ貰った。最近、“予備知識ゼロで途中巻をいきなり読んで、どれだけ理解できるか大会”を繰り広げている気がする(汗)。おまけに、“修学旅行の途中”という日常の舞台とは離れたシチュエーションで始まったため、状況把握が物凄く大変だった。この話の中で、海棲生物ではない普通の人間の登場人物は何割いるんだろう……。満潮永澄(人間)の嫁が瀬戸燦(人魚)ということは理解した。あと、メガネ委員長のアマゾネスは可愛い。
読了日:4月19日 著者:木村太彦

夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(11) (シリウスKC)夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(11) (シリウスKC)感想
引っ越す後輩から11巻だけ貰った。“予備知識ゼロで途中巻をいきなり読んで、どれだけ理解できるか大会”継続(苦笑)。冒頭の登場キャラ紹介4頁を熟読してから本編に入ったが、人数が多すぎて大変。そして、キャラ紹介の前半で紹介される、恐らく主要キャラ勢がいきなり箱根旅行に出かけ、ラストまで帰ってこない(汗)。人間と妖怪が共存する桜新町。残留組(主に警察)が、町を襲う妖と戦う。普通の人間は、何割いるんだろう……。署長と徳さんカッコいい。この巻で一応キリがついて良かった。月が二つになって以降の演出は、映像で見たいね。
読了日:4月20日 著者:ヤスダスズヒト

ピスタチオ (ちくま文庫)ピスタチオ (ちくま文庫)感想
久々の梨木作品。最初の一文から引きつけられて購入した。ライターの棚に、アフリカ取材の仕事の依頼が来る。帰らなかった渡り鳥。知人の死の報せ。洪水の物語ばかりの、アフリカ民話の本。呪医。話の先が全く読めないので、棚と一緒に、飼い犬の病気にもどかしい思いをし、母に苛々し、アフリカでは取材の行方に不安になる。しかし、ナカトに出会って方向が定まり、タイトルのピスタチオが現れてからは、全てが導かれていたかのように、いろいろなキーワードが一気に収斂する。〈いい一生を生きた。安心してお休み〉。死後に「咀嚼」する「物語」。
読了日:4月20日 著者:梨木香歩

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(1) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(1) (ガンガンコミックスONLINE)感想
引っ越す後輩から1巻だけ貰った。女子高生になったらモテると期待していたのに、異性にモテるどころか同性の友人すらできない黒木智子。でも、嫌われてはいないみたいだし……。智子の妄想はとんでもない(苦笑)が、周囲からは、単に内気な子に見えているのかなぁ。(脳内の)物言いは攻撃的だが、性格に可愛いところもある。中学時代のオタク友達の女の子とは会話できてるんだから、高校でもオタク友達できればいいのにねー。
読了日:4月24日 著者:谷川ニコ

螺子式少年(レプリカ・キット) (河出文庫―文芸コレクション)螺子式少年(レプリカ・キット) (河出文庫―文芸コレクション)感想
再読。従弟の葡萄丸と暮らす百合彦は、親友の野茨そっくりの少年を目撃する。野茨の母が、レプリカを注文したのだ。「この世でもっとも私物化できそうで、その実できないモノといったらさ、何だと思う。」「母親にとってはね、自分の産んだ子どもなんだ。」親と一緒に暮らしたことのない百合彦。五年前から行方不明の父を慕う葡萄丸。三者三様の親子関係。野茨とレプリカを判別できない百合彦は次第に、自分の知る野茨もレプリカなのでは、と不安になる。ホンモノかレプリカかに拘らず、傍にいてほしい野茨は存在する。目の前の人物を信頼すること。
読了日:4月25日 著者:長野まゆみ

OVER DRIVE (詩歌句双書)OVER DRIVE (詩歌句双書)感想
再読。第2回フーコー短歌賞大賞。「薄っぺらで楽しいだけじゃ駄目なのにただ軽く軽く暴走したい」かっちり五七五七七が好きな私からすると規格外の歌が多いが、有無を言わせず疾走する歌集。「10キロで不安殺した 100キロで自意識飛んだ だからへっちゃら」「どんどんと もっとどんどん加速してぎりぎり気分のエンジンで飛べ」「いいことだ わたしはここで旅してる 思い出なんか拒否する速度で」「撃たれてもきっと痛くはないだろう 死んじゃうみたいなスピード乗れたら」「一瞬のスピードだけで笑ってる 見るべきものは何もなくなり」
読了日:4月27日 著者:向井ちはる

天体議会(プラネット・ブルー) (河出文庫―BUNGEI Collection)天体議会(プラネット・ブルー) (河出文庫―BUNGEI Collection)感想
再読。十三歳の銅貨と水蓮は親友同士。銅貨は、血の繋がらない十七歳の兄・藍生と二人暮らしだが、藍生は何かに鬱屈して家に寄り付かない。彼らの父が赴任する南の海への憧れ。兄が好きだが頼って貰えず、反発する。藍生と水蓮が話していると、両方に嫉妬してしまう。自動人形(オートマータ)じみた謎の美少年との出会い。開港式の日の、砂丘でボートに乗るシーンは、『テレヴィジョン・シティ』再読したくなった。銅貨と水蓮の物語だと思っていたのだが、再読してみたら、実は兄の藍生の物語(あるいは、藍生と銅貨の物語)だったような気がする。
読了日:4月27日 著者:長野まゆみ

夜間飛行 (河出文庫―文芸コレクション)夜間飛行 (河出文庫―文芸コレクション)感想
再読。プラチナと親友ミシエルは、夏至祭りの前日、飛行船で夜間遊覧飛行に出発する。彼らの隣の席は、黒い鞄の老紳士と、怪しげなセールスマン。老紳士を追って、旅は飛行船から列車へ、潜水艇へ、そしてまた空へ。色彩豊かで綺麗なのだけれど、初読時、最後まで読んでも意味が分からなかった話。あとがきで作者の意図が少し明かされて、再読の今回はそれを知った上で読んでいるが、それでも物語の筋に何の関係があるのか分からないという(汗)。非現実的で美しい長野作品に、そういう現実的な意味合いは求めてないんだよなぁ。あとミシエル苦手。
読了日:4月29日 著者:長野まゆみ

宇宙百貨活劇(ペンシルロケット・オペラ) (河出文庫―文芸コレクション)宇宙百貨活劇(ペンシルロケット・オペラ) (河出文庫―文芸コレクション)感想
再読。双子のミケシュとロビンのわくわくする日々。子供向け絵本にできそう。両親揃った普通の家族は珍しい。美味しそうな飲み物食べ物、楽しげな玩具、長野作品の美点満載だが、緊迫感も痛みもない話は物足りない(汗)。友人でなくて双子だからかな、彼らは、二人の関係が変わってしまうかもしれない、相手を喪うかもしれない恐れを抱くことがない気がするんだ。併録「ことばのブリキ罐」の用語解説を読むと、未読の『野ばら』『綺羅星波止場』等を読みたくなる。花の名前、色の名前は漢字で書くのが美しい。著者が宮澤賢治好きなのもよくわかる。
読了日:4月29日 著者:長野まゆみ

夏至南風(カーチィベイ) (河出文庫―文芸コレクション)夏至南風(カーチィベイ) (河出文庫―文芸コレクション)感想
再読。本書と『上海少年』で、私は長野作品から離れた(汗)。夏至南風が吹き、熱と湿気と腐臭で覆われた街に現れた黒服の男。鈷藍は少年の死体を発見する。「いいな。腐ったものか。」「醜悪だよ。」「だから、いいんぢゃないか。」退廃的で淫靡。男女・男男・女女、母子・兄弟・行きずり・犬、誰もが性的行為に耽り、そして暴力。死の真相は謎のまま。これは咽せ返るような空気を味わう作品だと思う。私はBL性描写ダメで、本書に恋愛要素が一つでも入っていたら生々しくて読めなかったろう。鈷藍は望んだものを手に入れたが、恋愛じゃないよね。
読了日:4月30日 著者:長野まゆみ


読書メーター

拍手[0回]

PR
【2015/05/02 22:49 】 | 本関係 | コメント(0)
<<【小話】泣女2 | ホーム | 【小話】泣女>>
コメント
コメント投稿














<<前ページ | ホーム | 次ページ>>