読んだ本の数:32冊
読んだページ数:7512ページ ナイス数:261ナイス ![]() 後輩から1-8巻を借りた。原作未読、映画も未見。日本史で「暦を作った」と習って名前だけ知っていた、渋川春海(安井算哲)の物語。……この絵馬ではないが算額絵馬は見たことあるけれど、嬉々として解きたくなるのが根っからの理系なんだろうなぁ。私は無理だ。担当さんが解いた回答を見ても、確かめようとすら思わん(汗)。囲碁も全く解らないが、碁打ちとしての算哲と真剣勝負したい本因坊道策や、私人として算術に胸震わせる春海の情熱はよく伝わってくる。老中・酒井忠清が碁で切り込んでくるシーンとその返しが格好良い。えんさん可愛い。 読了日:10月1日 著者:槇えびし ![]() 後輩所有。1巻の絵馬、担当さんの説明の字が小さかったので(汗)読まずに自力で解いてみたけど、関さんよくコレ一瞥即解したな! まだ見ぬ同い年の天才数学者・関孝和に憧れ、勝負を挑む春海。しかし大失敗に落ち込み、えんに叱咤されて立ち直る。感情の起伏が激しい。誰にでも若い頃は、穴があったら入りたい、思い出したくない黒歴史があるんじゃないかと思うが、そういうの重ねて辛い(汗)。山崎闇斎の名前が出てきて、日本史の教科書引っ張り出したくなるな。老中に命じられ、春海「北極出地」(北極星の高さを測って緯度を求める)へ出立。 読了日:10月2日 著者:槇えびし ![]() 一弟子の目から見たイエス。イエスの身に何が起きるかはわかっているが、主人公ヨシュアがどうなるかが気になってぐいぐい読んでしまう。後の世界宗教の開祖も、同時代人からすると、普通に生きている一人の人間でしかないわけで。イエスを信じる者、信じてはいないが“救世主”として祭り上げ利用したい者、排斥したい者の思惑が入り混じる。この時代は、ユダヤとローマの政治的関係が難しいよね。ラストで「えええっ!?」となった。少し聖書を知っているほうが、意外性を感じられると思う。「あとがき」を読むと、意外性の理由はものすごく納得。 読了日:10月3日 著者:安彦良和 ![]() 再読。米諜報機関CIAが日本で何をしてきたか。1965年版(ケネディ暗殺の2年後)+1976年(ロッキード事件発覚直後)の補遺、の復刊。下山事件本で見かける名前が続々登場。“CIA=悪、従ってアメリカ=悪、それと戦う我々=正義、そして正義は必ず勝つ”という論調で、破廉恥だの醜悪だのの形容詞過剰が読み辛い(事実を淡々と書いてほしい)が、CIA成立までの米諜報機関の変遷や、ケネディ暗殺と下山事件の比較は興味深い。私、ケネディ暗殺の知識は皆無なので。解説の春名幹男氏のCIA本、文庫化されているのか! 欲しいな。 読了日:10月4日 著者:大野達三 ![]() 後輩所有。前巻末で凹んで旅に出たのに、観測が始まった瞬間ワクテカする春海が可愛い。それ以上に、観測隊の責任者・建部昌明、御殿医・伊藤重孝のじいちゃんズ素敵。「すばらしい誤問!!」「たのしい誤謬!!」悪意なく、春海の傷を抉りまくる(笑)。みんな算術バカで楽しいわー。宣明暦のズレ。普段、意識せずに自分が使っているカレンダーの意義の重大さに気付かされる。「明日も生きている 明日もこの世は在る 暦とはそれを裏付ける様なものであるぞ 明日が在ることを民衆に見せてやるのだ 正しき明日をな」『天地明察』という題の意味。 読了日:10月5日 著者:槇えびし ![]() 後輩所有。春海の北極出地の旅も、遂に終了。前巻ラストと今巻の「頼まれました」、同じ台詞でも表情は180度違う。「解らないということは… 何が解らないかも判らない」ショックな出来事は続くが、また新たなことを学び始める。山崎闇斎先生もいいキャラしてるな。この漫画、割と、おっさんパラダイスだと思うんだ(笑)。そして、囲碁界も動く。道策、春海の兄の安井算知。不変を打ち破るもの。囲碁のことは全く解らない(汗)が、激動の時代なんだろうなぁ、とぞくぞくする。ことさん可愛い。カバー下おまけ漫画の道策はいつも不憫だ(笑)。 読了日:10月6日 著者:槇えびし ![]() 後輩所有。春海とことさん、時代的に見合いで婚礼が初対面だけど、ラブラブで微笑ましいわー。旦那様が嬉々として星や算術の難しい話をするのを、にこにこ聴いてくれることさん可愛い。1巻の開始時点で春海は刀を下賜されており、何かを期待されていることは示されていたが、6年後にして遂に大任。周囲の皆が春海の努力を認めてくれていた。特に大老・酒井様が意外で嬉しい。水戸光圀公のキャラが強烈(笑)。今頃気付いたが、会津藩邸の安藤殿も日本史の有名人(安藤有益)じゃん! 道策と知哲(春海の甥)は、絶対に仲良しだと思うんだ(笑)。 読了日:10月7日 著者:槇えびし ![]() 後輩所有。闇斎先生と光圀公の妖怪度がパワーアップしてる(笑)。会津の味噌汁は、夏に胡瓜を入れるそうだ。碁打ちの春海が起用された意味。信頼できる師匠・仲間とワイワイ取り組む改暦事業は楽しそうだが、星が好き、算術が好きなだけでは済まず、宗教・政治・経済に影響を及ぼす。非学問的な理由で一蹴されると学者としては理不尽だろうけれど、幕府が改暦を進めること自体、政治色が強いからなぁ。でも天文方とか天球儀とか、言葉だけでワクワクする。改暦の機運作りも忙しい、碁も忙しい。道策、本人に言ったら怒られそうだけど可愛い(笑)。 読了日:10月8日 著者:槇えびし ![]() 再読。「許して、ぼくはこれより大きな声ではしゃべれない。」から始まる30の短篇集。前の話は次の話と緩やかにリンクし、最後の話は最初へ戻って、鏡に映った鏡のように無限にループする。各話なぜそういう状況なのか不明だし、最後まで読んでも何も解決しないが、個々の話のイメージが鮮烈で、数年ぶりの再読でも覚えている。「湿地のように暗いのは母の顔だ。」「婚礼の客は踊る炎でした。」等、書き出しの文が美しく一気に引き込まれる。最初のホルの話と、迷宮都市を脱出する試験の話、花婿が花嫁に会いに行く話、売春宮殿の女王の話が好き。 読了日:10月9日 著者:ミヒャエル・エンデ ![]() 2007年刊だが、自分が日本史を習った頃と比べると変わったことも色々(富本銭とか乙巳の変とか、聖徳太子→厩戸王とか)あり、面白かった。オールカラーで、見開きページの文章量が少なくて読み易いのと、時々出てくる3D地図(鳥瞰図)が良い。「古市古墳群と百舌鳥古墳群」とか「飛鳥の里」とか、この本持って観光に行きたいわー。同時代の東アジア情勢も適宜挟んでくれるのも有難い。 読了日:10月10日 著者: ![]() 再読。原作未読、漫画も1巻しか持っていないけれど面白い。平安時代の有名な陰陽師、安倍晴明の話。「安倍晴明 忠行に随ひて道を習ふこと」「玄象といふ琵琶 鬼のために盗らるること」「梔子の女」所収。晴明が源博雅(醍醐天皇の孫)を馬鹿にしているようなしていないような、やっぱり馬鹿にしているような、とにかく二人は超仲良しだと思う(笑)。晴明や女性陣の絵に色気があって素敵。沓や琵琶など、物が妖怪化して手足が生えた姿が可愛くて笑える。本人は全てに真剣なのに、妖怪化した玄象にまでからかわれる博雅、物凄く善い人だ(笑)。 読了日:10月11日 著者:岡野玲子,夢枕獏 ![]() 満州事変の翌年(昭和7年)、国際連盟から現地調査に赴いたリットン調査団。発表前の報告書入手を命じられた松岡洋右は、掏摸一家を使った奪取を計画する。外交官や政治家は関東軍の暴走を苦々しく思っているのに、外国と話す際は、理屈をつけて擁護しないといけないのが大変だ。出し抜く相手は外国と関東軍の2方面。奪取作戦そのものより、関東軍を抑えつつ、情勢分析して日本が不利にならないよう事態を収拾しようとする外交努力が面白かった! 松岡=国際連盟脱退しかイメージがなかったが、読了後にプロローグに戻ると、苦渋が伝わってくる。 読了日:10月11日 著者:池宮彰一郎 ![]() 再読。物語のアイデアが絶えず湧き出るペッテルは、作家にネタを売る闇商売を始めたが、自分で張った網に追い詰められていく。『ソフィーの世界』著者の大人向け小説で、ペッテルにだけ見える小人を除けば、全て現実の範囲内。珍しく、聖書も哲学も何も解説しないので、純粋に物語に浸れる。ネタを思いつくことより完成させるほうが困難だと著者自身は充分わかっているだろうが、ペッテルが自分の発想力を鼻にかけるのが苛立つ。しかし最後まで読むと、彼が歪んだ原因は推察できて若干可哀想ではある。もう大人なので、それを言い訳にはできないが。 読了日:10月12日 著者:ヨースタインゴルデル ![]() オールカラーで、前半が旧約聖書の舞台を理解するための資料集的な感じ、後半が聖書ダイジェスト。聖書関連いろいろ読む前にコレ読んでおくべきだったな! カナン付近の平面の地図は見たことあっても、地形図や気候分布は初めて見た。肥沃な土地と、荒れ野と、山岳地帯の位置関係がわかると、『小説「聖書」旧約篇』とかの記述を思い出して物凄く納得する。聖書に登場する樹木、植物、動物、鳥や虫。ヘブライ人の暦と農業や祭りの年間スケジュール。通貨、重さ、長さ、容量の単位。図版は、エジプトの壁画や浮彫と、後世のヨーロッパの絵画が多い。 読了日:10月13日 著者:ジャックミュッセ ![]() 後輩所有。ことさん……。他の方々は、まぁ年齢も年齢だが、こう続くとなぁ(泣)。しかし立ち直った春海に、寛文12年末、改暦の好機が訪れる。蝕の予報を当てる三暦合戦。1巻が寛文元年、長かった。そして村瀬さんは、荒木家(磯村塾)にいったい何年居候しているのだろう。というか、磯村先生も何年留守にしているのだろう。大人になったえんさん、超美人! 色っぽい! 道策は何があっても同じスタンスで可愛い。「どの口が申すやら」(笑)。春海たちは順調に勝ちを重ねるが、快く思わない勢力も出たり、手の平返したり。ラスト数頁の衝撃。 読了日:10月14日 著者:槇えびし ![]() 後輩から1-8巻を借りたが、終わってない!? めちゃくちゃいいところなのに、最終巻まだ出てない!(泣) 満を持してラスボス登場(笑)。公衆の面前でこんな大敗北(負けたというか、宣明暦も別に勝ってはいないけれど)したら普通は二度と立ち直れなさそうだが、諦めない春海。関孝和がいかに算術の天才でも、彼にもできないことは多い。春海の立場だからこそ可能なこと。根回しとか、春海はプロジェクトリーダーなんだな。ホーホケキョ「何が『秋』ですか」(笑)。光圀公は登場のたびに妖怪度がアップする。「褒められて殺される」(笑)。 読了日:10月15日 著者:槇えびし ![]() 五歳娘に購入。主人公マリオが、人々を石にしてしまう魔女を、鏡に映して見ながら倒す話。翼の生えた馬に乗っていき、帰り道、海の怪獣に捧げられた姫を助ける。イタリア民話って書いてあるけれど、大筋はギリシャ神話のペルセウスとメドゥーサ、アンドロメダの物語と一緒だな(細部がちょこちょこ違う)。イタリア版はこんな話なのかー。ギリシャ神話では、メドゥーサを殺した血から翼の生えた馬ペガサスが生まれる。 読了日:10月16日 著者:照沼まりえ ![]() 五歳娘に購入。魔法でライオンにされた王子を助ける話。魔女が何をしたかったのか疑問だが、マリアの雇い主が怒るのは仕方ないと思うよ……。マリアの見張り中に魔女に盗まれた牛20頭と羊17頭、盗まれっぱなしなのかどうかが気になった。 読了日:10月17日 著者:水端せり ![]() “独裁者”暗殺後の1942年ドイツ。宣伝中隊の女性将校マキ・シュタウフェンベルクは、装甲猟兵「ケルベロス」の記録映画を撮るため、独ソ戦中のスターリングラードへ向かう。改変歴史物だと思うが、史実に疎いため、どこが変わったか不明(汗)。暗殺より前の事項は史実通りと信じていいのだろうか。電撃戦とか独映画史とか知らないことだらけでも、ここまで熱弁奮ってくれると面白い。とりあえず列車砲カッコいい。最後のマキだけは陳腐なところに着地した気がするが、他は全部良かった。映画『Avalon』みたいな色合いの映像で見たい話。 読了日:10月18日 著者:押井守 ![]() 梶田隆章博士のノーベル物理学賞受賞で、「ニュートリノ振動」について復習しようと思って再読。個々のページの説明は、かなり解り易く書いてある。「パリティの保存則の破れ」は、昔これ読んで初めて理解した。しかし、素粒子だと思ったのが素ではなかった→新しい素粒子提案、って感じで次々種類が増えるので、読んでいるうちに全体像が掴めなくなっていく(汗)。フェルミオン(クォーク、レプトン)、ボソン(光子、ウィークボソン、グルーオン、重力子)、ヒッグス粒子……。本書は2000年刊なので、最新の研究はもう少し進んでいるのかな。 読了日:10月19日 著者:二間瀬敏史 ![]() 初ヤング。有名な時間SFの表題作目当てで購入。「おとといは兎を見たわ、きのうは鹿、今日はあなた」が印象的。『特別急行がおくれた日』何も解決しない感じが良い。『荒寥の地より』未来まで残りますように。『第一次火星ミッション』少年たちの宇宙船に夢があってわくわくする。『スターファインダー』宇宙クジラの設定に心躍る。編者あとがきで触れられている長編版が気になるが、内容自体は面白いのだろうか。ジャンヌ・ダルクを下敷きにした『ジャンヌの弓』は何で弓? と思ったが、原題見て納得した。ガチガチのSFではない感じの短篇集。 読了日:10月20日 著者:ロバート・F・ヤング ![]() 再読。鏡の中に入り込んだアリス。文字が左右反転するなどの描写は最初だけ、チェスのゲームに沿って話が進む。寝ている赤の王さまの夢を巡る問答が好きだ。アリスの夢を見ている王が目覚めたらアリスも消えてしまう、と言われ泣き出すアリス。「泣いたって、ほんとの存在になれるわけじゃなし」「だってほんとの存在じゃなかったら、泣くことだってできないはずよ」「まさかその涙をほんものと思ってるんじゃないだろうね?」ハンプティ・ダンプティがハイパー性格悪いが、〈不誕生日プレゼントをもらえる日は三百六十四日〉は画期的発明だと思う。 読了日:10月21日 著者:ルイスキャロル ![]() 長谷敏司と円城塔目当てで買ったが、野崎まど『第五の地平』最高。「ちょっと待て、何でそうなる」とツッコミ入れまくり(注:褒めてます)。理屈の裏付けのある壮大なホラ話。宮部みゆき『戦闘員』面白くなってきたのにそこで終わり? 月村了衛、宮内悠介、酉島伝法は初読み。月村了衛『機龍警察』シリーズ、警察物としても面白いんじゃなかろうか。長編読んでみたい。長谷敏司『バベル』理想の仕事ができると思っても、組織は難しい。ストレスの刺激で人は移動し、動けない者は上を向く。円城塔『φ』は、仕組みがわかってから読み直した。凄い。 読了日:10月22日 著者:宮部みゆき,月村了衛,藤井太洋,宮内悠介,野崎まど,酉島伝法,長谷敏司,円城塔 ![]() 再読。魔女のキキは13歳で独り立ちし、初めて住む町で宅急便の仕事を始める。完全に子供でも完全に大人でもない年頃。楽しい事ばかりではない、大人びた他の女の子にキキが嫉妬したりする嫌な気持ちまで書かれているところが凄い。中学時代に映画公開、観たあと原作を買って最終巻まで追った。キキが歳を重ねるにつれ、私も成人して今や子持ち。娘が10歳くらいになったら、全巻譲ろうかな。1巻は、船に腹巻する話が好きだ。あと間に合わせの歌。「これ、まにあわせ屋さんのまにあわせ、まにあえば しあわせ、まにあわなければ ふしあわせ」。 読了日:10月23日 著者:角野栄子 ![]() ガソリンスタンド休憩所。優しい王子がヒキガエルを助けたら、実は魔法にかけられたお姫さま。三人兄弟の末子が成功する話。 読了日:10月24日 著者:グリム兄弟,平田昭吾,大野豊 ![]() 再読。大人向け絵本。壮絶に美しくもどこか不気味な絵の数々。人里離れた森に住み、永遠をめざす隠者。悪行の限りを尽くしてきた乱暴者だが、裏表のない単純な性格の盗賊。満月の夜に、森の中で出逢うもの。感じることは多々あるが、上手く言葉にできないな。教えること、教わること。 読了日:10月25日 著者:ミヒャエル・エンデ ![]() 職場本棚。井上靖『敦煌』記載範囲しか敦煌について知らないので読んでみた。敦煌文書発見の経緯、文書の分類研究。敦煌(沙州)という町自体の歴史。オアシスとその周辺の気候風土。〈周辺の高山の氷雪の融水を源とする内陸河川〉が〈固定した河床がないために川筋が移動〉し、敦煌オアシスも移動。〈砂漠の下に唐代の沙州故城が埋もれているともいわれている〉のが浪漫だ。『敦煌』に千仏洞という場所が出てきた、程度の印象しかなかったので、莫高窟の塑像や壁画がこんなに凄いとは思わなかった。エジプト神殿と敦煌石窟の平面図の比較も面白い。 読了日:10月26日 著者:中野美代子 ![]() 引っ越す後輩から貰った。元ネタを全く知らない(原作は小説? TVアニメ化されたらしい?)のに、パロディ4コマ漫画を読む無謀。世界観も登場人物も何も解らん(笑)。という状況なので、「メインストーリー無関係型レギオス」ネタが一番笑える。人間だと、ツナギの人(名前不明)の空気っぷりは、元ネタ知識の有無関係なしに笑える。原作者のコメント「あ、この人は野放しでいいんだ」が凄い(笑)。 読了日:10月27日 著者:双葉ますみ ![]() 再読。大正時代、帝都。探偵・松之宮遥は、謎めいた少女・高苑真夜を助手として雇うことになる。冬目さんの絵で大正浪漫なんて素晴らしい。洋館で、柄の派手な和装の美女の依頼人(上梓陶子)とか最高だ。探偵事務所なので事件の謎も解くが、本筋は「真夜はいったい何者?」だと思う。海外にいる両親とは幼少から離れて暮らし、真夜自身、顔も覚えていない。隻眼の大型犬・月等(つぐら)を連れ、記憶力が良く“歩く辞書”並に博識。時折、予言めいたことを口にする。改めて読むと、初期は絵(特に松之宮)が違うなー。だんだん若くなってる(笑)。 読了日:10月28日 著者:冬目景 ![]() 引っ越す後輩から2巻まで貰った。高2で同じ組になった、周囲の全てに噛みつく凶暴美少女・逢坂大河と、目付きが悪いため他人に避けられるが実は面倒見の良い高須竜児。竜児の友人・北村祐作に恋する大河と、大河の友人・櫛枝実乃梨に恋する竜児は、互いに協力することに。原作未読だが、昔、原作最終巻付近を熱く考察するブログを読んだので、主要キャラと展開は漠然と知っている。みのりんと北村が、ここまでマイペースな性格だとは知らなかった(苦笑)。ちんまりした大河の絵がひたすら可愛い。高須家のインコ(名前インコちゃん)って(笑)。 読了日:10月29日 著者:竹宮ゆゆこ ![]() 引っ越す後輩から2巻まで貰った。マイペース過ぎるみのりんと北村、人の話を聴け(汗)。しかし、竜児と大河のこの仲の良さで、“交際している”と誤解するな、というのは無理だよなー。他人に誤解され易いという共通項で、共感し合える二人。北村の幼馴染の新キャラ・川嶋亜美登場。超絶裏表アリのモデル美少女。やっぱり北村はマイペースだが、外面ではない亜美の本性を表に出させて、地で付き合える友人ができてほしい、というのは方針としては間違っていない気がする。……北村のプランに強制的に巻き込まれた竜児と大河はこれから苦労しそう。 読了日:10月30日 著者:竹宮ゆゆこ ![]() 職場本棚。日本と南米の考古学は好きだが、中国は初。地名に馴染みがないので、頻繁に「新石器時代遺跡分布図」「C14測定による遺跡年代表」(38~41頁)に戻りながら読む。遺跡発掘によって地名で分類された文化と、文献で名前を知られている殷の初・中・後期の文化をどう結び付けるか。占いに使われた亀甲・牛骨に刻まれた甲骨文字の解読。遺跡の同じ層で出土する土器・青銅器の様式。遺物の放射性炭素C14による年代測定。これらと文献の突き合わせで殷の歴史を解明するのが面白い。殷の次の西周のほうが、各王の在位年が不明なんだね。 読了日:10月31日 著者:貝塚茂樹 読書メーター PR |
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