中秋の名月が近づいてきて、日に日に膨らんでいく美しい月を見上げては、毎晩かぐや姫はため息をつきます。心配になったお爺さんお婆さんは尋ねました。「かぐや姫や、どうしたのかね」「……実は、早く月見団子を食べたくて、待ちきれないのです」 食い意地のはった姫でした。
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