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【小話】紋所
「静まれ、静まれ!」
 縮緬問屋の隠居老人の従者が、懐から何かを取り出した。
「この紋所が目に入らぬか!」
 葵の御紋がデカデカと染め抜かれた風呂敷を、法廷前での「勝訴」の垂れ幕の如く広げる。
 離れた位置にいる悪代官の視力が低くても見えないとは言えず、悪人は平伏した。

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【2019/03/17 21:30 】 | 小話 | コメント(0)
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