池の尾の寺に住む僧・禅智内供は、腸詰め肉のように長い鼻を持っているため、他人から笑われていたが、気にしないふりをしていた。 ある年の冬、赤い衣に白い髭の老翁が寺を訪ねてきて、内供に言う。「暗い夜道は、御前の鼻が役に立つ」「拙僧の鼻は光らぬし、橇も引きませぬ」
[0回]