実は旧家の跡取りである、と聞かされた青年が、落武者伝説がある村へ戻るなり、村人に「祟りじゃ!」と言われた。青年が出迎えの女性に尋ねる。「あれは誰ですか」「濃茶の尼よ」 尼は、青年を追いかけて旧家までついてくると、続き間の広い和室を指差して言った。「畳じゃ!」
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