朝、お母さまがスウプを一さじ吸って、「あ」とかすかに叫んだ。私が「い」と言うと、お母さまは、すかさず「う」とお返しになる。 そのまま、「え」「お」と五十音の最後まで進んだけれど、「ゐ」「ゑ」を見事に発音できるお母さまは、やはり本物の貴族だわ。平安貴族かしら。
[0回]