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【小話】普通の斧
 川辺で木を切っていた樵の手が滑り、斧を川に落としてしまった。すると川の中から女神が現れて、尋ねた。
「あなたが落としたのは、この金の斧ですか」
「違います」
 女神は川に潜り、違う斧を持ってきた。
「あなたが落としたのは、この銀の斧ですか」
「違います。ごく普通の斧です」
 再び女神は潜ると、何故かひどくためらいがちに、斧を抱えて戻ってきた。
「あの……この斧、両面にバーンと、イカみたいな恰好した女の子の絵が描いてあるんですけれど……」
「普通でしょ?」


 普通の斧 / 普通の斧2

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【2011/09/01 23:00 】 | 小話 | コメント(0)
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