番町皿屋敷のお菊さんが、配膳された皿の上の、肉の枚数を数えた。「いちまーい、にぃまーい、さんまーい……」 周囲の、お岩さんやお露さんの前の皿と見比べて、しくしく泣く。「(私の分だけ)いちまいたりない……」 配膳係が、慌てて一枚追加しに来た。食べ物の恨みは怖い。
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