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小惑星探査機 はやぶさ物語 (生活人新書)の感想
職場本棚。新プロジェクトX見たので読んでみた。2010年6月帰還で10月刊って凄いな! 主要エピソードはTVで見てしまったせいか、「はやぶさ」目的地と決まってから小惑星発見者にイトカワと命名をお願いしたとか。発射場は鹿児島県だが、ロケット初段が落ちる海域で漁船が操業しているから複数県の県漁連を順番に回るとか。著者は探査機名「アトム」を提案したとか、周辺の話が面白い。ミネルバは、はや2で後継機が成功して良かった。壊れないのが一番良いけど、こんなこともあろうかとダミーウェイト替わりに余剰燃料積んでて良かった。 読了日:10月05日 著者:的川 泰宣 百年の孤独 (新潮文庫 カ 24-2)の感想 同著者の『予告された殺人の記録』大好きなので、書店の平台で本書を見て購入。マコンドの村を開いたホセ・アルカディオとウルスラ夫妻から子世代、孫世代……と続く一族の物語。ウルスラ母、結婚が決まってからも吹き込むのは娘を疑心暗鬼にしただけじゃないか。好きではないが、一番印象に残るのはアマランタ。最初からピエトロに選ばれていたら、別の生き方があったんだろうか。愛に対して正にも負にも強情で、幸せを得るのが難しい人々。最後数頁の衝撃。解説の筒井康隆が『族長の秋』も読め、と薦めるのでぜひ読みたいが、今入手可能なのかな。 読了日:10月09日 著者:ガブリエル・ガルシア=マルケス 死の貝:日本住血吸虫症との闘い (新潮文庫 こ 28-2)の感想 特定地域でのみ罹患する原因不明の地方病。記録上は武田勝頼の家臣が最古とか。甲府盆地、筑後川流域、広島の片山。幕末の医師が情報収集の声を上げ、明治に入ってきた西洋医学により新種の寄生虫が発見される。大正期、九州大学の学者が虫が人体に感染するルートの新種の貝を発見。しかし、地方病の撲滅(≒貝の撲滅)までの道のりは長く。福岡出身だが、そんな大変な病気があったの知らなかったよ。国内最後、山梨県が終息宣言出したの平成8年ってつい最近じゃん! 中国も揚子江流域にめちゃくちゃ分布してて、中国史のイメージ変わりそう……。 読了日:10月18日 著者:小林 照幸 連続テレビ小説 虎に翼 メモリアルブック (TJMOOK)の感想 娘が誕生日に何か買ってくれるというので、これを選択。朝ドラ終了直後で、タイミングが良かった。この手のムック本、自分だとなかなか買わないんだ……。オールカラーで各週ごとに見開きで写真がたくさん載っていて、めくるだけで、ああこの場面、ってパッと思い出せるのがいいよね。新潟編の頃の子役の優未ちゃんがとても可愛い。美術セットの特集とかも大好き(理想は、衣装の特集などもあると嬉しい)。本の製作中にまだ放映中だったのか、最後3週はまとめて見開き2頁なんだけど。巻末付録の過去の朝ドラ一覧(ここは白黒)も割と面白かった。 読了日:10月20日 著者: 宇宙背景放射 「ビッグバン以前」の痕跡を探る (集英社新書)の感想 職場本棚、2015年刊。著者がチリで観測する宇宙背景放射(CMB)のMはマイクロ波で、電波の一種なのだが。著者のターゲットは、「ビッグバン以前」の「原始重力波」がCMBに描く渦巻「Bモード偏光」。電波を観測することで、インフレーション理論を実証する。タイトルからは予想もしなかったが、実は割と重力波の本。著者は高エネ研の実験素粒子物理から、同様に高エネ状態である初期宇宙の観測的研究に進出。物理と天文の文化の違い(誤差評価甘くて申し訳ない……)とか、各国チームが戦略の違いに合わせて口径変える話とか面白かった。 読了日:10月25日 著者:羽澄 昌史 読書メーター PR |
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