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【小話】来訪7

 十二月のある夜。玄関チャイムが鳴ったのでドアを開けると、栗が立っていた。
「栗? 栗だけ?」
 お経のように、栗が歌う。
「……きっと君は来ない、一人きりのクリスマスイブ……」
「いや、来てるだろお前」
 酢だけとか鱒(ます)だけとかが来るよりは、多少マシかもしれない。

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【2024/12/24 06:34 】 | 小話 | コメント(0)
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