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2012年9月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2415ページ
ナイス数:576ナイス

阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫)阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫)感想
再読。初読で里見が同郷の先輩と知り、驚いた。活動前半の彼は満州のメディア王。現在の電通、共同通信、時事通信のルーツはこの時代。後半は上海で阿片の元締。決して闇売買ではなく、日本軍とも南京政府とも取引する。阿片戦争後の中国では、統治者も阿片に直面せずにいられないのだ。阿片戦争が遠い歴史上の事件ではなく、日中戦争に深く影響することがよく解る本。個人的には、民族学と昭和通商(下山事件本によく登場する国策会社)の関係も衝撃。梅村うた・淳の素姓追究は、話としては面白いが少々脱線か。
読了日:9月19日 著者:佐野 眞一

戦車のような彼女たち Like Toy Soldiers戦車のような彼女たち Like Toy Soldiers感想
『ヴァルプルギスの後悔』に直接連なる話。話自体は面白いしリミット再登場も嬉しいが、この内容で講談社の単行本である必要ないでしょ。電撃文庫から出して欲しい。古猟邦夫・琥依夫妻の恋愛を軸とする、統和機構の合成人間たちの物語。ホルニッセやカチューシャら女性陣の肝の据わり方に比べ、男性陣は、中心人物の邦夫ですら影が薄い。そして、とうとう〈事件〉シリーズの異世界まで巻き込んだ……〈事件〉シリーズ未読でも理解できる範囲とは思うが。上遠野作品の恋愛では、私は『オルフェの方舟』が好きだな。
読了日:9月20日 著者:上遠野 浩平

南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)感想
野尻作品は短篇『大風呂敷と蜘蛛の糸』のみ既読。後藤さんGJ!(笑) ノリは軽いが、中身はバリバリに工学部系のハードSFだ。前半2篇は「まぁまぁ楽しいかな」だったが、第3話で鯨と交信し始めてから急激に面白くなり、最終話で爆発。短篇集かと思いきや見事な起承転結、起承転の内容をきちんと結で拾っているのが素晴らしい。科学技術と人類の未来に対する絶大な信頼に、『夏への扉』とか岩本隆雄『星虫』を思い出した。但し、本書は相当オタクテイストだけどね(笑)。面白かった!
読了日:9月22日 著者:野尻 抱介

未来からのホットライン (創元SF文庫)未来からのホットライン (創元SF文庫)感想
再読。過去や未来と通信できる機械の話。時間移動なしでも非常に面白い。開発当初、現在±10分、同時に6文字しか送信できない点がリアリティあって好きだ。10分以内6文字にも拘らず、マシンが提示する謎と解明過程はエキサイティング。しかし世界の滅亡に直面し、単なる学問的研究ではなく、マシンの利用に物語はシフトする。元の歴史では恋人のマードックとアンが、修正後はすれ違い続けるのにやきもき。それだけにラストはほっとした。CERNの小型ブラックホールの話を聞くと本書を思い出すよね。
読了日:9月25日 著者:ジェイムズ・P・ホーガン

宇宙探査機 迷惑一番 (光文社文庫)宇宙探査機 迷惑一番 (光文社文庫)感想
再読。謎の探査機・迷惑一番と、騒動に巻き込まれた月基地の通称“脳天気小隊”パイロット達のドタバタSF。ポムポム可愛い。漫才みたいな会話ばかりで笑えるが、言語で記述することによって世界が変容する辺り、しっかり神林SFだ。自分が狂っているのか、自分以外の全てが狂っているのか。冒頭の「生きている限りこの世はある/この世の主人公はいつでも私だ」の意味が、最後まで読むとシリアスに実感できる。誤植がやたら多いのが残念だが、ブックオフで105円で買った初版第1刷と思えば許容範囲内。
読了日:9月27日 著者:神林 長平

テルマエ・ロマエV (ビームコミックス)テルマエ・ロマエV (ビームコミックス)感想
またしても書店レジに出しにくい表紙を……なんてことは全くなく、サクッと購入(笑)。戦車気合い入り過ぎて素晴らしい。前巻のさつきは、作中で美人扱いされているほどには美人に思えなかったが、今巻は恋する乙女でやたら可愛い。だんだん風呂漫画から離れてきたが、次が最終巻かなぁ。ローマに戻って風呂を改善しないルシウスはルシウスじゃないし、さつきに未練はあるだろうし。どう決着するかは気になる。
読了日:9月29日 著者:ヤマザキマリ

死して咲く花、実のある夢 (ハヤカワ文庫JA)死して咲く花、実のある夢 (ハヤカワ文庫JA)感想
再読。たまたま『宇宙探査機迷惑一番』と続けて読んだが、共通点と相違点が面白いな。極秘情報を仕込まれた首相の猫を探す任務の最中に、鯨が空を飛ぶ妙な世界に迷い込んだ、情報軍の降旗少尉ら。会話は漫才みたいだが、事態はドタバタせず淡々と進み、ふと気付くと非常に深刻な状況に置かれている。死とはコミュニケーション不能になること、元の世界と情報交換できなければ死と同じ。現実と仮想、生と死の理屈は何度読んでもややこしいが、何より結末の切なさが心に残る。納得して、生きろ。
読了日:9月30日 著者:神林 長平

わたし、ドキンちゃん!―アンパンマンはじめましてわたし、ドキンちゃん!―アンパンマンはじめまして感想
帰省の行きの機内貸し出しで読み、帰りの空港売店で、義母が娘に買ってくれた。「みんなのものはドキンちゃんのもの!」って、それ何てジャイアン(笑)。読んでいて、「世界で一番おひめさま そういう扱い心得てよね」という某ボカロ曲の歌詞が脳裏をよぎる。めちゃくちゃワガママなのに、反感を抱かせないドキンちゃんって凄い。
読了日:9月30日 著者:やなせ たかし,トムスエンタテインメント,キョクイチ=

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【2012/10/01 00:56 】 | 本関係 | コメント(0)
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