読んだ本の数:5
読んだページ数:1264 ナイス数:424 ![]() 最初に結末を掲示し、発端に戻ってから結末までを語る『戸口にいたもの』と表題作、事情が分かると最初の場面の見え方がガラリと変わる。恐ろしい恐ろしいと言うだけの話より、頑張って解決するの良いよね。立ち向かう相手がギリギリ人の範疇だから、可能なんだろうけど。先祖のカーウィンの調査を始めてから人が変わってしまった青年の表題作、謎解きとしても面白いが、先祖の時代のプロヴィデンスの描写が凄く楽しい。『忌まれた家』の歴史の中だとどの辺だろうと読み比べてみたり。チャールズが散歩したプロヴィデンスの街並みの地図が見たいな。 読了日:05月06日 著者:H・P・ラヴクラフト ![]() 職場本棚。2017刊。マルチバースって理論だけで実証できない話と思っていたが、まえがきに《理論が観測で棄却されることもあり得る》とあったので、それならと読了。……本書を読むために準備していたわけじゃないけど、素粒子論とひも理論と量子論の本を既読でよかったなぁ(汗)。無数に生まれる泡宇宙。宇宙の曲率を測定して正ならば、完全に棄却できる。一つの宇宙の場合、曲率が負だと宇宙は最後は真っ暗な状態で永久に膨張し続ける(熱的死)と思ってたが、本書のマルチバースだと他の宇宙に飲み込まれて終わるので、私はそのほうがいい。 読了日:05月20日 著者:野村 泰紀 ![]() 職場本棚。2019刊。『マルチバース宇宙論入門』には載ってなかった「テグマークの4分類」の説明が丁寧。レベル3(量子論的マルチバース)、コペンハーゲン解釈とエヴェレットの多世界解釈の違いの説明でこんなに納得したの初めてだよ! まだ光が138億光年しか届いてないだけで我々の宇宙の周囲にも宇宙がたくさんある(いつか合体する)のがレベル1、クローンユニバースの話が面白い。物理法則の違う宇宙が多数発生していると考えるのはレベル2。本書は、観測でマルチバースを棄却できる話が載ってないので、理論だけの話に見えるかも。 読了日:05月23日 著者:須藤 靖 ![]() 職場本棚。2013刊。ニュートリノがメインの素粒子論6割、ヒッグス粒子2割、宇宙論2割みたいな本。スーパーカミオカンデでニュートリノ振動を確かめたとか、LHCでヒッグス粒子を検出したとかの、装置や結果グラフが楽しい。カミオカンデはタンク内が水だが、カムランドは油。ニュートリノはいつも左巻き(反ニュートリノは右巻き)。左巻きニュートリノはヒッグス粒子にぶつかって一瞬右巻き(超重量級)になるがすぐまた左巻きに戻る。物質と反物質が対消滅して物質が微妙に残ったのも、インフレーション発生もニュートリノのおかげかも。 読了日:05月24日 著者:村山 斉 ![]() 職場本棚。2010刊。マルチバース本から遡って、インフレーション理論提唱者による本書へ。我々から見える宇宙は137億光年までだが、宇宙は膨張しているので、137億年前に出た光は今420億光年先、と言われて成程。インフレーションのときは宇宙は光より速く膨張するので、モノポールを1000億光年彼方へ押しやることも可能。ビッグバン前の第1のインフレーション。60億年前から緩やかな第2のインフレーション。今が加速膨張なのは知ってたけど、第2のインフレーションって言葉は初めて聞いた。虚数時間の本あったら読みたいな。 読了日:05月31日 著者:佐藤 勝彦 読書メーター PR |
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