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【小話】狢

 夜、紀伊国坂で、うずくまってしくしく泣いている女性がいた。
「どうしました?」
 と声をかけると、女性が顔を上げる。その顔は、卵のようにつるんと何もない。
「……何で驚かないの?」
「私、芳一なので」
 芳一は、のっぺらぼうが出ても全く驚かないが、怪談が混ざり過ぎである。

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【2026/03/21 10:44 】 | 小話 | コメント(0)
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