読んだ本の数:25冊
読んだページ数:4545ページ ナイス数:458ナイス ![]() 再読。米国の大学院生タツヤらに、仲間のチャーリイを殺すと謎の予告。既に全世界の有名大学で、若手研究者を狙った予告殺人が三度起きているという。雑誌連載時は面白くて次号が待ち遠しかったろう、と当時の読者が羨ましい作品。犯人が判明してもチャーリイ事件の謎は全てを説明できておらず、ミステリ的には難だが、後半、南米古代史好きな私にはツボの連続。デ・タラタ教授が文化人類学的な話をSF的に謎解きする場面は、何度読んでも血湧き肉躍る。ナハティガルが語る〈人犬平等論〉や、ヤング教授の科学者としての〈非参加の決意〉も印象的。 読了日:3月1日 著者:小松 左京 ![]() 再読。遺伝子工学企業の研究者ウラムは、自分の白血球から“知的細胞”ヌーサイト開発に成功した。だが社に実験中止を命じられ、細胞を外部に持ち出したために、北米全土を災厄が襲う。遺伝子工学の説明は理解困難だが、感染者の身体が内部から造り変えられるのは怖い。ヌーサイトによる幸せな世界は、他者との同化、個の放棄。人間が消えたNYに一人取り残されたスージーが、それでも仲間入りを拒否するのは共感する。バーナードに与えられる仮想空間の中での人生再構築も、都合の良い虚構じゃないか、と思う。納得できないが、結末は妙に切ない。 読了日:3月1日 著者:グレッグ・ベア,小川 隆 ![]() 娘が保育園で貰ったミニ絵本なので、判型違い。獣医さんを次々訪ねてくる動物たち。虎がお腹を出して寝たから風邪引いた、で笑った。 読了日:3月2日 著者:西村 敏雄 ![]() 再読。作家・重松時子の死から四年。現場「うぐいす館」に居た文筆業の女5人が今年も集まり、故人を偲ぶ宴を開くが、花束とともに届いたメッセージを皮切りに、時子の死の謎を巡る告発・告白の場と化す。映画化されているが、私は演劇で見たい。閉じた館での3日間、役者は5人のみ。だが舞台上にいなくても、5人の語りによって時子の姿がありありと浮かぶだろう。真相は最悪だが、受けたダメージなど作品のネタとして昇華できる女ばかりなので後味は良い。自分も小説を書きたくなる。女の怖さと強かさ全開の恐ろしい話だが、恩田作品で一番好き。 読了日:3月3日 著者:恩田 陸 ![]() 再読。熱帯魚を飼い始めたコウコ。痴呆気味でほぼ寝たきりの祖母は、深夜、少女みたいな口調で語り出す。コウコ視点の現在とさわちゃんの少女時代が、新・旧仮名遣いで交互に綴られるうちに重なっていく。これ読むと、菓子作りの経験ないのにシュークリーム作れそうな気がする(無理)。何故、タイトルはエンジェルを3回繰り返すのか。コウコと祖母とエンゼルフィッシュ? 自分に絶望するさわちゃんの後悔はわかるし、最期に少しは救われていて欲しい。優等生を演じすぎるというコウコの歪みは、原因が描かれていなくて、これからも先が長そうだ。 読了日:3月5日 著者:梨木 香歩 ![]() 内科待合室。ヒロイン光希を始め、高校生たちの心理描写は自然で納得できるだけに、前提となる環境のおかしさ(両親ズの非常識さ)が際立つよなぁ(汗)。六反田、初登場時は“性格の悪い金持ちの坊ちゃん”みたいな髪型だが、坊主にしたらワイルドでカッコよくなったと思う。 読了日:3月5日 著者:吉住 渉 ![]() 夫所有。6巻を読もうとして話が繋がらず、5巻未読に気づいた。モモ様ファンクラブ、何かに目覚め過ぎ(笑)。 読了日:3月6日 著者:矢吹 健太朗 ![]() 夫所有。お色気成分を除けば、人間兵器であるヤミやメアがどう生きるかという、極めてシリアスな物語なんだよな。お色気成分を除いたら、To LOVEるじゃなくなるけれど。マスター・ネメシス登場。 読了日:3月6日 著者:矢吹 健太朗 ![]() 再読。小6と中1の間の春休み、宙ぶらりんのトモミ。母は隣家との境界争いでピリピリ、嫌気が差した父は帰宅しない。祖父は黙って古いオルガンを修理し、弟は猫の死体を探す。初読時は、娘が倒れて入院するまで放置した母が謝りもせずに許されたのが、謝らずとも心配されるだけで子供は嬉しいという事実が理解できるだけに、余計に腹が立った。今回は、家族の危機に同じ目線で立ち向かえる姉弟がいるっていいなと感じる。両親ではなく、祖父や猫おばさんに助けられてトモミは危機を乗り越えた。親がいなくても生きられる大人に一歩近付いたと思う。 読了日:3月9日 著者:湯本 香樹実 ![]() 小児科待合室。三歳娘、『くだものいろいろかくれんぼ』と両方読んで、「ぜんぶおぼえた!」と大喜び。 読了日:3月9日 著者:いしかわこうじ ![]() 小児科待合室。三歳娘、『やさいいろいろかくれんぼ』とセットでお気に入り。苺が好き。 読了日:3月9日 著者:いしかわ こうじ ![]() 後輩所有。狐カフェ行きたい。もふもふー、しっぽーっ! 鬼灯様の一番の凄さって、適材適所に人員を配置する能力だと思う。現世視察回の黒スーツ鬼灯様の扉絵と、ショッピング回の妖艶なお香さんの扉絵が好き。扉絵と表紙絵集めて画集出しませんか作者様。ピノッキオの二人組の絵も好き。子供白澤と子供鬼灯様も可愛い。巻末の画伯、ちば賞に応募って(笑)。小野篁さん登場。 読了日:3月12日 著者:江口 夏実 ![]() 後輩所有。「Mが好きなわけではないです」「反発する奴折ってなんぼでしょうが」この台詞で、鬼灯様が進んで白澤に喧嘩売りに行く理由がわかったよ。白澤は絶対引き下がらないから、手応えがあって面白いんだな。白澤の壮大な才能の無駄遣いを見て以来、子供番組でわんわんが描いた絵が出てきて動き出すと笑えて仕方がない。記録課回とリリス登場回の扉絵が好き。 読了日:3月12日 著者:江口 夏実 ![]() 後輩所有。竜宮城で芥子ちゃんもふもふー。シロといい柿助といい、作者様の描く動物は毛並みが気持ちよさそうで、もふもふ欲がふつふつと。牛頭馬頭回の十二星座扉絵と、柿助回の西遊記っぽい扉絵好き。柿助の毛繕いで髪ボサボサの鬼灯様が素敵。リリス、顔だけ見た際に美女かは微妙だが、全体像として凄く「イイ女」。振り回されるベルゼブブは大変だが、惚れるのはよく解る。 読了日:3月12日 著者:江口 夏実 ![]() 再読。昭和のまま新世紀を迎えた東京。怪事件に遭遇した研修医・福山さつきの前に、三年前に生死不明になった元恋人・三溝耕平が異形と化して帰還した。漫画版は未読だが、変死体だの臓器だの満載なので、視覚に訴えられたら怖いかも。作者が平成日本に物申すため捻くれた舞台設定にするも、一周回って結局ストレートに説教臭いホラーだが、私は“さつきと耕平の究極のラブストーリー”として好きな作品。〈本当に世界の終わりのあとで一緒にいられる恋人同士なんてあたしたちくらいだ。〉真相が明かされた後で、二人の出逢いが語られるのが切ない。 読了日:3月13日 著者:大塚 英志 ![]() 遊学館。西洋の古書の挿絵のような美しい絵で、天文学がまだ星占いだった時代から、地動説を唱える者が処罰され、それでも地球が丸いことを信じる人々が世界一周航海に旅立つまでを描く。船員の家族が叫ぶように無事を祈る描写で終わり、船は戻らない(地球が丸いことは証明されない)ままなのが、読後にほんのり悲しい。小学校高学年〜大人向け、自分用に欲しい。 読了日:3月16日 著者:安野 光雅 ![]() 後輩所有。アニメは未見。ジスイズ少年漫画! って感じで楽しい。全力疾走してくるウーゴくん怖ええ(笑)。第一話みたいな単発エピソードが何話か続いてから本筋に入るかと思ったら、早くも第二話から本筋だった。アラジンとアリババは、第7迷宮アモン攻略へ。モルジアナ可愛い。 読了日:3月23日 著者:大高 忍 ![]() 後輩所有。領主ジャミルが人格壊れてて怖いなぁ。アリババの意外な素性と特技。ある意味、王道? 迷宮完全攻略。黒エプロンのモルジアナ可愛い。アラジンの素性の謎を残したまま、物語は新たな舞台へ。 読了日:3月23日 著者:大高 忍 ![]() 後輩所有。草原の国の、黄牙一族に拾われたアラジン。煌帝国の王女・錬白瑛可愛い。私、黒髪女性キャラが好きなだけではないのか。部下の呂斎は清々しいくらいの悪役だな。第一話のライラとサアサまさかの再登場。次巻で、アラジン・アリババ・モルジアナが揃うのか、楽しみ。 読了日:3月23日 著者:大高 忍 再読。大学時代に読んでうさぎのマーシィの可愛らしさに惚れ込み、その後購入。もふもふしたい。おとうさん、妻の立場から見るとダメ夫というかヒモ以外の何者でもないが、端で眺める分には娘溺愛で憎めないパパなんだよねぇ。 読了日:3月23日 著者:池田 あきこ ![]() 内科待合室。年頃の男女を一つ屋根の下に残して旅行に行くあたり、両親ズはつくづく非常識だなぁ……。茗子と名村先生の恋の発覚と別れ。謎の生徒会長・三輪の登場。 読了日:3月27日 著者:吉住 渉 ![]() 内科待合室。そーか、茗子はBLに理解があるのか(笑)。しかし……両親ズを筆頭に、茗子の両親といい、三輪の両親といい、この漫画の親世代にマトモな人間はいないのか? 高校生たちは健全なのになぁ。 読了日:3月27日 著者:吉住 渉 ![]() 内科待合室。光希と遊のカップル成立。しかし、そうなると壊そうとする連中が現れるわけで。光希はまっすぐなのに、なぜ周囲に、嘘や策略で他人を動かそうとする人間が多いのか。初期に両親ズが喧嘩別れのフリしたり、亜梨実が銀太を使って光希に揺さぶりかけたり。 読了日:3月27日 著者:吉住 渉 ![]() 内科待合室。茗子作家デビュー。全8巻なのに、ここには6巻までしか置いていないと気付く(汗)。茗子が名村先生に会いたいと、広島に行くことを決意したところで終わってしまったよ……。 読了日:3月27日 著者:吉住 渉 ![]() 再読。伏姫麒麟と犬彦は、前世の仲間を探す旅の途中、麒麟の故郷・淡路島を訪れる。それは、摩陀羅神の復活を阻止するための最後の戦いの始まりだった。約20年前に田島昭宇『魍魎戦記MADARA』を途中まで既読。曖昧な記憶が、107回の転生に疲れた犬彦が微かに思い出す“最初の摩陀羅”に、何となくリンクする。プロローグの、夏目エリスと麒麟の奇妙な友情。恋愛未満の麒麟と犬彦の関係。少年少女たちが抱える閉塞感。結局、殆どが妄想で、この物語の中で実際に起きたことはあまりないのかもしれないけれど、それはそれで嫌いではない話。 読了日:3月29日 著者:大塚 英志 読書メーター PR |
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