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【小話】林檎14

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎が、神々の酒宴に投げ込まれた。
「私のよ」
「いいえ、私よ」
 女神たちが言い争うが、ヘラが
「そもそもこの黄金の林檎、私が結婚祝いで貰った木に生った物よね。だから私のよ!」
 木自体の所有権を主張し、『最も美しい女神』はヘラになった。

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【2024/09/26 06:16 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎13

 テティスの結婚式に自分だけ招待されなかったのが悔しい、争いの女神エリス。騒動を起こそうと、黄金の林檎に字を書いて、酒宴に投げ込んだ。
 『きのこ派? たけのこ派?』
 列席した神々が二派に別れて激しく言い争い、そのうち、酔っ払い同士の取っ組み合いの喧嘩が始まった。

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【2024/09/25 06:16 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎12

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎は誰の物か。
 判定者に指名されたパリスがアフロディーテを選んだので、女神は彼を、彼に与える世界一の美女のもとへ連れていきました。その美女は、鏡に向かって
「世界で一番美しいのは誰?」
と質問中。数年後には、毒林檎を作りそうです。

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【2024/09/24 06:56 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎11

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎は誰の物か。
 判定者に指名されたトロイア王子パリスを、ヘラら三女神はそれぞれ褒美で釣ろうとします。アテナが言いました。
「林檎を私にくれたら、お前に射手座の黄金聖衣を与えましょう」
「それ『聖闘士星矢』の話だよね?」
 断りました。

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【2024/09/23 07:50 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎10

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎は誰の物か。
 判定者に指名されたトロイア王子パリスを、ヘラら三女神はそれぞれ褒美で釣ろうとします。ヘラが言いました。
「林檎を私にくれたら、お前にヒルトンホテルを与えましょう」
「いや僕、パリス・ヒルトンじゃないし」
 断りました。

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【2024/09/22 07:31 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎9

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎は誰の物か。
 トロイア王子パリスに決めさせるようゼウスが指示したので、言われたとおりヘラ、アテナ、アフロディーテの三女神がパリスの元へ向かうと、パリスはプロテクターとマスクをつけて待機していました。所謂『パリスの審判』です。

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【2024/09/21 08:40 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎8

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎は誰の物か。
 判定者に指名されたトロイア王子パリスを、ヘラら三女神はそれぞれ褒美で釣ろうとします。
「え、『最も美しい』なら、女神全員に会わないと判定できなくない?」
 パリスは何も貰えませんでしたが、トロイアも滅びませんでした。

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【2024/09/20 07:10 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】脛擦

 すねこすりは、主に雨の夜に現れる妖怪だ。犬のような姿で、人間の足にまとわりついて毛皮をこすりつけ、歩くのを邪魔する。
 すねこすりが、仲間に相談した。
「この前、人間を驚かせたら、『この、すねかじり!』って怒られて……」
「多分、ただの言い間違いだから気にするな」

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【2024/09/19 07:08 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】予言

 女神テティスを口説きたいゼウス。しかし、
「テティスが産む子は父親を超えるだろう」
という予言をゼウスに伝えた者がいて、超えられては困るゼウスは断念。テティスを人間ペレウスと結婚させることにしました。ヘラがほくそ笑みます。
「上手くいったわ」
 浮気阻止は大変です。

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【2024/09/18 07:30 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】木馬

 十年間トロイアを攻撃していたギリシャ軍が、大きな木馬を残して姿を消しました。遂に敵が撤退したのだと、トロイアは大喜び。
「戦勝の祭りだ!」
「このまま木馬を火矢の的にして、派手に燃やそう!」
「待て待て待て待て!」
 内部に潜んでいたギリシャ兵が、慌てて逃げました。

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【2024/09/17 07:28 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎7

 女神テティスの結婚式に投げ込まれた林檎の受取主をトロイア王子が判定したことが契機で始まった、十年に及ぶトロイア戦争。
 テティスの息子アキレスが踵に矢を受け戦死後、アキレスの息子ネオプトレモスも戦場に呼ばれます。
 ネオプトレモスや、他の関係者の現年齢が疑問です。

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【2024/09/16 07:47 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎6

 女神テティスの結婚式に投げ込まれた林檎を受け取ったアフロディーテが、トロイア王子に美女を与えたことが契機で始まった、十年に及ぶトロイア戦争。
 テティスの息子アキレスは、その戦争に参戦しています。
 林檎から開戦までの経過年数と、アキレスの年齢が、目下の疑問です。

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【2024/09/15 09:56 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎5

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎が、神々の酒宴に投げ込まれた。
「私のよ」
「いいえ、私よ」
 ヘラ筆頭に女神たちが言い争う。ところでその酒宴は、女神テティスの結婚式で、新郎は人間ペレウス。ペレウスは
(女神、怖っ……俺、今後大丈夫かな……)
と内心ガクブルだった。

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【2024/09/14 06:47 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎4

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎が、神々の酒宴に投げ込まれた。
「私のよ」
「いいえ、私よ」
 ヘラ筆頭に女神たちが言い争う。ところでその酒宴は、女神テティスの結婚式。
「今日一番美しいのは花嫁の私よ!」
の主張には他の女神も反論し難く、林檎はテティスの物となった。

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【2024/09/13 06:31 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎3

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎が、神々の酒宴に投げ込まれた。
「私のよ」
「いいえ、私よ」
 ヘラ筆頭に女神たちが言い争う。誰が美しいかと詰め寄られたゼウスは、
「『最も美しい』の基準は人による。この場合は、投げ込んだ当人に聞くべきだ」
と主張し、判断を回避した。

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【2024/09/12 06:28 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】円環2

 普通の蛇が、仲間に言いました。
「用があってウロボロス探してるんだけど、どこにいるか知ってる?」
「知らないが、すぐに見つかる方法ならあるぞ」
 大音量で『WAになっておどろう』をかけると、つい自分の尾を咥えてリング状になってしまう蛇がいて、無事に発見されました。

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【2024/09/11 07:12 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】一首

 小野篁が遣唐使船に乗船拒否し、遣唐使を風刺する詩を作ったため、嵯峨上皇が激怒。流罪となった篁が、島流しの途中で詠んだ。
「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣舟」
 後年、上皇が
「何でアイツ流罪の歌で百人一首に入ってるんだ!」
と怒ったりはしない。

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【2024/09/10 06:35 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】嵯峨2

 嵯峨天皇の時代。「無悪善」と書かれた札を、小野篁が
「さがなくてよからん(嵯峨天皇がいなければよいのに)」
と読むと、
「お前が書いたから読めたんだろ」
と天皇が怒る。
「私に読めないものはありません」
「ではこれを読め」
「字が汚くて読めません」
「私の字だ」
 怒られた。

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【2024/09/09 06:34 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】嵯峨

 嵯峨天皇の時代、内裏に「無悪善」と書かれた札が立った。小野篁が
「さがなくてよからん(嵯峨天皇がいなければよいのに)」
と読むと、
「お前が書いたから読めたんだろ」 と天皇が怒る。
「書けません。だって、存命中はまだ、『嵯峨天皇』じゃないですよね?」
「そりゃそうだ」

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【2024/09/08 10:58 】 | 小話 | コメント(0)
2024年8月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:272
ナイス数:399


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【2024/09/07 14:42 】 | 本関係 | コメント(0)
【小話】林檎2

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎が、神々の酒宴に投げ込まれた。
「私のよ」
「いいえ、私よ」
 ヘラ筆頭に女神たちが言い争うのを、ゼウスら男神は呆れ顔で見る。そこに、2個目の林檎投下。
 『最も自己顕示欲が激しい女神へ』
「貴女のよ」
「いいえ、貴女よ」
 押し付け合った。

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【2024/09/07 12:35 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】林檎

 『最も美しい女神へ』と書かれた林檎が、神々の酒宴に投げ込まれた。
「私のよ」
「いいえ、私よ」
 ヘラ筆頭に女神たちが言い争うのを、ゼウスら男神は呆れ顔で見る。そこに、2個目の林檎投下。
 『最も女性にモテる男神へ』
「俺だ」
「いや、儂だ」
 凄絶な争奪戦が繰り広げられた。

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【2024/09/06 08:13 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】勧善

 テストで、『勧善懲悪』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
 解答欄に「おろか者め、余の顔を見忘れたとは言わせねえぜ」と書いて提出すると、赤ペンで「時代劇が混ざってますね。余は暴れん坊将軍で、言わせねえぜは遠山の金さんです」と書き込まれて返ってきた。

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【2024/09/05 08:11 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】豪放

 テストで、『豪放磊落』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
 解答欄に「マラソン大会スタートの号砲が音が大きすぎて、ライラックの花が揺れる」と書いて提出すると、赤ペンで「ライラックということは、北海道でのマラソンでしょうか」と書き込まれて返ってきた。

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【2024/09/04 08:10 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】無知

 テストで、『無知蒙昧』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
 解答欄に「アメとムチの、アメが美味しくて、ムチの使い方も上手」と書いて提出すると、赤ペンで「意味がわからなくて、しばらく考えましたが、『鞭も上手い』ですね……?」と書き込まれて返ってきた。

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【2024/09/03 06:07 】 | 小話 | コメント(0)
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