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【小話】三顧

 とある武将が、軍師として迎えたい人物宅を訪ねましたが、応対した弟曰く「兄は不在」との由。別日に再訪しても、不在。
 三度目の訪問で遂に面会が叶った武将が、軍師候補に言いました。
「良かった。四度目になったら、私がキレてました」
「それは『仏の顔も三度まで』ですね」

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【2023/10/06 06:50 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】トリ

 ハロウィンの夜。魔女やカボチャ男に仮装した子供たちが家に押し掛けて来ても、絶対に応対しないつもりだったが。
「トリック・オア・トリリオンゲーム!」
 何か漫画やらテレビドラマやらが存在するのは宣伝してたから知ってるが、一度も見たことないから、内容全くわからんぞ。

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【2023/10/05 07:47 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】産直

 夫と娘の会話から「産直ジブリ」という単語が漏れ聞こえたので、話の続きに耳を傾ける。「サン=テグジュベリ」だった。
 私の空耳はいつものことだが、とりあえず私の脳内では、『ハウルの動く城』カブが野菜を売り始めた。頭が蕪なのであり、自分で農業しているわけではない。

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【2023/10/04 07:46 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】砂漠2

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で最初に降り立ったところは、誰もいない砂漠でした。
「砂漠のす~な熱い~、おれはトカゲ~」
 デーモン閣下の幻聴が聞こえますが、最初に出会うのは、蛇です。

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【2023/10/03 06:51 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】薔薇4

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で、沢山の赤いバラが咲く庭園を見つけました。
「情熱の~真っ赤なバ~ラを~、胸に~咲かせ~よう」
 幻聴が聞こえますが、庭園にザ・ブルーハーツはいません。

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【2023/10/02 06:23 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】満月

 十五夜の日、月から迎えが来て、かぐや姫は月へと帰ってしまいます。阻止するため、帝から兵士が派遣されて、姫の家の周囲を警備しました。
「満月~空に満月~、明日はいとしいあの娘に逢える~」
 幻聴が聞こえてキョロキョロしますが、迎えに来るのは井上陽水ではありません。

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【2023/10/01 14:02 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】薔薇3

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で、沢山の赤いバラが咲く庭園を見つけました。白バラを赤い塗料でせっせと色塗りしている兵士もいますが、女王に見つかって首をちょん切られないか心配です。

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【2023/09/30 07:59 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】薔薇2

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で、沢山の赤いバラが咲く庭園を見つけました。
「真っ赤なバラと~白いパンジー」
 幻聴が聞こえますが、庭園に子犬はいません。それは小坂明子『あなた』です。

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【2023/09/29 06:57 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】回転

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で、蛇がアイウォンチューと歌いながら、王子様の足元をぐるぐる回ります。
「……何?」
「蛇ローテーション」
 AKB48の曲は『ヘビーローテーション』です。

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【2023/09/28 06:53 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】薔薇

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で、沢山の赤いバラが咲く庭園を見つけました。
「百万本のバラの花を~、あなたにあなたにあなたにあげる~」
 幻聴が聞こえますが、そんなに沢山はいりません。

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【2023/09/27 06:39 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】絵描2

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で出会った飛行士に、
「羊の絵を描いて」
と頼みました。
「吉田羊さんの絵は難しくて描けないなぁ」
 飛行士が難色を示しますが、描いてほしいのは動物の羊です。

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【2023/09/26 06:10 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】絵描

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で出会った飛行士に、
「羊の絵を描いて」
と頼みました。
 描く絵描く絵に王子様がダメ出しするので、周囲が羊だらけになり、数えながら二人で寝てしまいました。

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【2023/09/25 06:08 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】井戸

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で、砂漠に不時着した飛行士に出会いました。飛行士と井戸を探し、無事発見できたものの、井戸から現れた女性が皿を数え終わるまで、水を汲ませてくれません。

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【2023/09/24 10:33 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】狐耳

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で、野球ユニフォームを着た狐に出会いました。王子様は狐耳とシッポをつけて、狐や、お姉さんたちと一緒に、できたばかりの新しい球場でダンスを踊りました。

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【2023/09/23 07:25 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】砂漠

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 七番目に訪ねた星、地球で最初に降り立ったところは、誰もいない砂漠でした。
「あなたがいれば~ああうつむかないで~歩いて行ける~」
 幻聴が聞こえますが、それは『東京砂漠』です。

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【2023/09/22 07:24 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】地理

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 六番目に訪ねた星に住んでいたのは、地理学者でした。王子様が尋ねます。
「細長い国?」
「それはチリじゃな」
「ゴミとか埃とか、積もったら山になる物?」
「それは塵(ちり)じゃな」

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【2023/09/21 07:22 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】自転

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 五番目に訪ねた星に住んでいたのは、ガス灯の点灯人でした。その星は1分間に1回自転するため、
「……これ、どうやって着陸するの?」
 ぐるんぐるん回っているので非常に難しいです。

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【2023/09/20 07:26 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】計数

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 四番目に訪ねた星に住んでいたのは、五億の星を数える実業家でした。
「……かぞえてんぐ?」
 王子様が呟きますが、実業家は、某ママと一緒の、夢の中でも星を数える天狗は知りません。

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【2023/09/19 07:24 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】飲酒

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 三番目に訪ねた星に住んでいたのは、酒瓶を並べてひたすら酒を呑んでいる男です。BGMは河島英五『酒と泪と男と女』ですが、王子様は子供なので、飲み潰れて寝る歌詞は知りません。

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【2023/09/18 07:23 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】自惚

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 二番目に訪ねた星に住んでいたのは、うぬぼれ屋でした。白いスーツ姿で
「ラーメン、つけ麺、僕イケメン!」
と言い、
「スタッフゥー」
と誰かを呼びますが、この星の住民は彼一人です。

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【2023/09/17 06:35 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】文庫

 外出前、机上から新潮文庫『星の王子さま』を取って鞄に入れた、つもりだった。
 飲食店で、待ち時間に読もうと鞄を開けると、そこにあったのは『アウトサイダー クトゥルー神話傑作選』。脱力しつつ夫に状況を話すと
「『クトゥルーの王子さま』?」
と言われた。混ぜるな危険。

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【2023/09/16 06:31 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】王様

 活火山や死火山の掃除をし、赤いバラに別れの挨拶をしたあと、自分の星から旅立った王子様。
 最初に訪ねた星に住んでいたのは、赤い王冠に赤いマント、手にはギターを持った歌手で、深紫や鉛の飛行船や転がる石などの楽曲を直訳したロックを熱唱しています。つまり、王様です。

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【2023/09/15 06:43 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】月見2

 日に日に膨らんでいく月を見上げては、ため息をつくかぐや姫。心配になったお爺さんお婆さんは尋ねます。
「かぐや姫や、どうしたのかね」
「……月に狼男を連れて行ったらどうなるか試したいのですが、狼男がいなくて」
 満月を見ることはできないので、変身はしないと思います。

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【2023/09/14 06:54 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】賢者9

 イスタリは、最果ての西の地から海を渡って中つ国へとやってきた賢者たちです。
 賢者の一人、灰色のガンダルフが仲間に言いました。
「サルマンよ、知っておるか。欧州の移動祝日で、『春分の日の後の最初の満月の次の日曜』に祝われるのじゃ」
「何の話だ!?」
 イースターです。

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【2023/09/13 06:51 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】月見

 日に日に膨らんでいく月を見上げては、ため息をつくかぐや姫。心配になったお爺さんお婆さんは尋ねます。
「かぐや姫や、どうしたのかね」
「……月に帰ったら、月見バーガーが食べられなくなるのです」
 その話を聞いたファストフードチェーンが、出店検討を始めたりはしません。

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【2023/09/12 06:54 】 | 小話 | コメント(0)
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