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【小話】封鎖

 宇治の平等院に入った以仁王と源頼政の軍は、宇治橋の橋板を外して、追手の平家を足止めする。
 宇治川を挟んで合戦が始まったが、平家方の東国武士が、馬に隊列を組ませる『馬筏』の方法を提案し、渡河に成功。押し寄せる敵に、頼政の家来が叫ぶ。
「宇治川、封鎖できません!」

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【2024/12/07 12:57 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】元寇

 元軍が北部九州に攻めてきたが、鎌倉幕府は撃退に成功した。
 その後、神社や寺が、
『敵が退いたのは、我々の加持祈祷によって神風が吹いたおかげだ』
と主張し、幕府に恩賞を要求。実際に戦った武士たちが憤慨した。
「戦は神社仏閣で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」

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【2024/12/06 07:16 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】起死

 テストで、『起死回生』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
 解答欄に「ボートに穴があいて、水が入ってきて、沈む前に何とか岸にたどりついて、空を見たら快晴」と書いて提出すると、赤ペンで「間に合って、本当に良かったですね……」と書き込まれて返ってきた。

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【2024/12/05 06:36 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】成金
「暗くてお靴が分からないわ」
 料亭で、帰る客の履き物を探して困る女中。客の成金が言いました。
「どうだ明るくなったろう」
 こんなこともあろうかと、財力に物を言わせ、事前に虹色のLEDを設置済。指をパチンと鳴らすと、料亭一帯がゲーミングPCのように光り輝きました。

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【2024/12/04 07:21 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】温故

 テストで、『温故知新』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
 解答欄に「古いご飯を温めると、新しいご飯と同じくらいおいしく食べられることを知る、と父が言っていた」と書いて提出すると、赤ペンで「お父さん、斬新な解釈ですね……」と書き込まれて返ってきた。

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【2024/12/03 07:10 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】北面

 平安末~鎌倉初期の西行法師は、出家前の俗名を佐藤義清といい、院御所を警備する北面の武士でした。西行に質問します。
「直方体の面の数は何面ですか」
「六面です」
「角柱の、底面ではない面を何と言いますか」
「側面です」
「平面ではない曲がった面は何ですか」
「曲面です」

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【2024/12/02 06:56 】 | 小話 | コメント(0)
2024年11月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:690
ナイス数:448


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【2024/12/01 11:03 】 | 本関係 | コメント(0)
【小話】刀伊3

 平安時代の貴族、藤原隆家は、一条天皇の中宮となった定子の弟です。
 隆家が大宰府赴任中、海賊が壱岐・対馬や九州北部を襲撃する『刀伊(とい)の入寇』が起きました。部下が報告します。
「海賊が、海賊なのに、自動車学校に通うための手続きをしています!」
 多分、入校です。

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【2024/12/01 10:38 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】刀伊2

 平安時代の貴族、藤原隆家は、一条天皇の中宮となった定子の弟です。
 隆家が大宰府赴任中、海賊が壱岐・対馬や九州北部を襲撃する『刀伊(とい)の入寇』が起きました。部下が報告します。
「海賊が、海賊なのに、学校入口で敷地内に入る手続きをしています!」
 多分、入構です。

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【2024/11/30 09:49 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】崇徳3

 保元の乱で破れた崇徳院は、配流先の讃岐で崩御。墓参りにきた西行法師の前に、院の亡霊が現れて言いました。
「平家に、乗った船がウラジオストクに漂着する呪いをかけようと思う」
「ロシアは遠いですね」
「さらに宇宙船のボストークに乗る」
「遠いどころの話ではないですね」

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【2024/11/29 06:47 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】崇徳2

 保元の乱で破れた崇徳院は、配流先の讃岐で崩御。墓参りにきた西行法師の前に、院の亡霊が現れて言いました。
「平家に、空からスキーのストックが降ってくる呪いをかけようと思う」
「それは危険すぎませんか」
「さらにスープストックも降る」
「それは美味しいかもしれません」

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【2024/11/28 06:46 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】崇徳

 保元の乱で破れた崇徳院は、配流先の讃岐で崩御。墓参りにきた西行法師の前に、院の亡霊が現れて言いました。
「平家に、足の小指をぶつけたり字を書き間違えたりする呪いをかけるつもりだが、呪う内容のストックが足りぬ」
「……院が、みみっちくなられた」
 西行が嘆きました。

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【2024/11/27 06:45 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】刀伊

 平安時代の貴族、藤原隆家は、一条天皇の中宮となった定子の弟です。
 隆家が大宰府赴任中、海賊が壱岐・対馬や九州北部を襲撃する『刀伊(とい)の入寇』が起きました。部下が報告します。
「たくさんの玩具が運ばれて、倉庫に入れられています!」
 それは多分、トイの入庫です。

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【2024/11/26 06:43 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】笑止

 テストで、『笑止千万』という四字熟語の意味を書け、という問題が出た。
 解答欄に「中宮の彰子が、旋盤加工しているところを想像してみると面白い」と書いて提出すると、赤ペンで「十二単で旋盤加工するのは大変なので、着替えたほうがいいですね」と書き込まれて返ってきた。

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【2024/11/25 07:54 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】子役

 以前の朝ドラで、主人公・舞ちゃんの子役が、ネット上で子舞(こまい)ちゃんと言われていた。
 現在の朝ドラの主人公・結は、作中でムスビンの渾名で呼ばれている。
 ということは、結の子役は子ムスビだな!
 まで考えたあと、
(お相撲さんみたいになったな……)
と我に返った。

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【2024/11/24 11:29 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】解釈

 平安時代の伴善男は、伴(ばん)大納言とも呼ばれます。若い頃、奈良の西大寺と東大寺をまたいで立つ夢を見て、妻に話しました。妻が夢を解釈します。
「バンダイとナムコが合併するのよ」
「どっちがバンダイでどっちがナムコだ」
 伴大納言とバンダイナムコは、少し似ています。

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【2024/11/23 09:51 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】家持

 奈良時代の貴族、大伴家持(やかもち)は、万葉集の編纂に関わったとされます。家持に質問しました。
「出前のとき料理を運ぶ容器は何ですか」
「岡持ちです」
「衣類などを収納する長方形の箱は何ですか」
「長持です」
「好きな人が他人と仲が良いと苛々するのは」
「焼き餅です」

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【2024/11/22 07:19 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】望月

 とある栄華を極めた男が祝宴で、歌を詠みました。
「この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」
 返歌を求められた参加者が断り、皆で望月の歌を唱和します。
「この世をば」
「わが世とぞ思ふ」
「望月の」
「ぺったんぺったん」
「おい、誰だ餅をついているのは」

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【2024/11/21 06:37 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】頼通

 平安時代の貴族、藤原頼通(よりみち)は、藤原道長の長男で、父と彼の時代が摂関政治の全盛期です。平等院鳳凰堂を造営した人物としても有名です。
 平等院へ行くときは、目的地へまっすぐ向かわず、途中のいろいろな景色を観光したりするのが大好きです。つまり、寄り道です。

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【2024/11/20 06:58 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】隆家2

 平安時代の貴族、藤原隆家は、一条天皇の中宮となった定子の弟です。商人が、売り込みにやってきました。
「隆家殿に相応しい、素晴らしい別荘を探して参りました」
「値段が『高い家』なら要らぬぞ」
「そうではなくて、標高が『高い家』です」
「要らぬわ!」
 追い返されました。

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【2024/11/19 07:31 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】隆家

 平安時代の貴族、藤原隆家は、一条天皇の中宮となった定子の弟です。商人が、売り込みにやってきました。
「隆家殿に相応しい、ピカソの作品を持って参りました」
「どこが私に相応しいのだ」
「『(値段が)高い絵』ですから」
「誰が上手いこと言えと言った」
 追い返されました。

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【2024/11/18 07:26 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】満月3

 とある栄華を極めた男が祝宴で、満月を見ながら言いました。
「この世界は、私の物のようだ。あの月に欠けたところがないように、私の意のままにならぬものはない」
 都の外から遠吠えが聞こえます。
「……狼男が変身したようですが」
「イ、意のままの想定内ダヨ?」
 絶対嘘です。

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【2024/11/17 13:02 】 | 小話 | コメント(0)
【小話】満月2

 とある栄華を極めた男が祝宴で、満月を見ながら言いました。
「この世界は、私の物のようだ。あの月に欠けたところがないように、私の意のままにならぬものはないが、昼寝をすると夜中に眠れないのはどういうわけだ」
「それは寝過ぎだからです」
 参加者が突っ込みを入れました。

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【2024/11/16 13:01 】 | 小話 | コメント(0)
2024年10月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1520
ナイス数:408


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【2024/11/15 17:38 】 | 本関係 | コメント(0)
【小話】満月

 とある栄華を極めた男が祝宴で、満月を見ながら言いました。
「この世界は、私の物のようだ。あの月に欠けたところがないように、私の意のままにならぬものはない」
 法皇が言います。
「賀茂川の水と双六の賽と延暦寺の僧兵は、意のままにならぬぞ」
「あなた時代が違うでしょう」

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【2024/11/15 06:35 】 | 小話 | コメント(0)
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