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2017年3月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2563
ナイス数:326


天地明察(9)<完> (アフタヌーンKC)天地明察(9)<完> (アフタヌーンKC)感想
後輩から借りた最終巻。酒井様、闇斎先生の死。陰陽寮の重要人物・土御門泰福との出会い。長男・亀之助の誕生(8巻読了後に春海のwikipedia調べたんで、命名シーンで泣ける)。遂に天地明察に至り、授時暦の誤謬を明らかに。日本独自の大和暦を完成させたが、正しさだけでは世は動かない。負けることには慣れている。諦めずに次の碁石を置くまでだ。一生分の大きさの碁盤。何故、日本独自の暦でなくてはならぬのか。そして、最後の改暦請願。ラストシーン、1巻から何年経っても春海が変わってない感じがいいなぁ。関さん容赦ない(笑)。
読了日:03月01日 著者:槇 えびし

すばらしい新世界〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)すばらしい新世界〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)感想
受精卵から人間が階層分けされ管理される全体幸福社会。老化は克服され、大量消費、多数との性交、安全な麻薬。最高階級だが幸福に馴染めないバーナードは、休暇で訪れた保護区で野人ジョンに出会う。バーナードが主人公と思ったが、後半はジョンだった。保護区でも孤独だったジョン。社会の安定のためには芸術も科学も宗教も不要。内部しか知らず違和感を持たない者は、本当に幸福かも。職業選択の自由がないのは私には許し難いけど。しかしジョンは、不幸になる権利を要求する。題は『テンペスト』。シェイクスピアの知識があったほうが楽しそう。
読了日:03月14日 著者:オルダス・ハクスリー

パンゲアの零兆遊戯パンゲアの零兆遊戯感想
未来予知で動く世界経済。誰の予知に従うか、能力者エスタブ同士の優劣を競うのは、ジェンガ的なパンゲア・ゲーム。死んだエスタブの友人・生瀬亜季は、伝説の男・零元東夷をゲームに復帰させる。未来を読むことは、誰でもやっている。あくまで“直感的だが非常に確度の高い予測”なので外れることもあり、ゲームの勝敗は割と心理戦。サーカム財団とみなもと雫が出るので、ソウルドロップシリーズ既読のほうが面白いが、単体でも読める。事件シリーズのレーゼや海賊、『彼方に竜がいるならば』のギャンブルとか、上遠野さんの書く勝負の話は好きだ。
読了日:03月14日 著者:上遠野浩平

スキャナーに生きがいはない (人類補完機構全短篇1)スキャナーに生きがいはない (人類補完機構全短篇1)感想
作品内時代順に『夢幻世界へ』~『黄金の船が――おお!おお!おお!』の15篇。昔の短篇集3冊+長編1冊を所有。未邦訳だった『アナクロンに独り』のためだけに買ったが、思いの外J・J・ピアスの序文が面白かった。また『第81Q戦争』は著者自身による改稿版。昔のほうが短くシンプルで好きな気もするが、改稿版は割と“スミス未来史の一環”っぽくなった。基本的に既読作ばかりだが、この順番で読む、というのが意外に新鮮で良い。全短篇2は既読作しか収録されていないから買わないつもりだったけど、ついうっかり買っちゃうかもしれない。
読了日:03月16日 著者:コードウェイナー・スミス

螺旋のエンペロイダー Spin4. (電撃文庫)螺旋のエンペロイダー Spin4. (電撃文庫)感想
「じゃあね、おにいちゃん」才牙兄妹を巡る事態に一応の収束。才牙虚宇介と日高迅八郎、年相応の普通の会話に和む。統和機構の設立目的自体に黒幕が。御堂璃央や迅八郎は重要人物に。過ぎてしまうとNPスクールの日々も懐かしい。MPLSと奇蹟使い、今のところ“枢機王の把握の範囲内か否か”しか差が解らん……違いを定義してくれ。九連内朱巳が割と身も蓋もないことを言ったというか、才牙兄妹も枢機王も死神に相手にされないレベルってことだよね。才牙母とヘーツェライン前巻でどうなったか忘れてたので再読。そして“銀色”登場……(汗)。
読了日:03月16日 著者:上遠野 浩平

アップルシードα(1) (モーニング KC)アップルシードα(1) (モーニング KC)感想
職場で借りた。これは映画『アップルシードα』のコミカライズで、士郎正宗『アップルシード』より前の時代なのかな? 映画も原作漫画も未見なので詳細不明だが、士郎氏の『攻殻機動隊』の町のごちゃごちゃ感を思い出す。人間女性デュナン・ナッツと恋人で全身サイボーグのブリアレオスが訪れたNY。市長の双角はサイボーグ優先主義。宇宙人オリュンポスが攻めてくると信じ臨戦態勢、ブリアレオスを部隊に勧誘する。人間は暮らし難い町。デュナンは人間用物資を求める交易隊の護衛で、町を出るが。人間とサイボーグの二人は一緒にいられないのか。
読了日:03月18日 著者:黒田 硫黄

アップルシードα(2)<完> (モーニング KC)アップルシードα(2)<完> (モーニング KC)感想
職場で借りた。全2巻。二人で食べれば「まずくてもうまいよ」名言。ジョニー率いる反サイボーグ思想の人間農場は電気のない農村。戦後闇市みたいな都市NYでは人間に必要な栄養が手に入らないし、農場ではサイボーグは充電できない。どこも資源やエネルギー不足は深刻。NY市長・双角はブリアレオスを歓迎しても、戻ったデュナンは受け入れない。その頃ついに宇宙人オリュンポスが現れ、埋まった“お宝”を巡って農場とNYと三つ巴の争い勃発。「奇蹟の子」ジョニーの人生は、なかなか複雑だな……。そして、最終頁で「えええっ!」ってなった。
読了日:03月18日 著者:黒田 硫黄

ダンジョン飯 4巻 (ビームコミックス)ダンジョン飯 4巻 (ビームコミックス)感想
後輩所有。実は3巻未読だが、最初の地上の話の登場人物がほぼ分からない(苦笑)以外は、問題なく読めた。迷宮の謎。地下5階、遂に妹ファリンを救うため、炎竜と戦う。作戦。マルシルの意外な得意能力。……あの状態からの蘇生でも、元の人物と同一人格と全員が疑わずに受け入れられる世界観、ってことが凄いな(汗)。竜を倒すって、他の話だとそれだけで英雄扱いされそうなのに、持ち帰れないと一銭にもならない世知辛さが凄くこの漫画らしい。そして、それ食べていいのか(笑)。助けたら終了と思っていたが、不穏な謎の人物登場で物語は続く。
読了日:03月23日 著者:九井 諒子

最新宇宙論と天文学を楽しむ本―太陽系の謎からインフレーション理論まで (PHP文庫)最新宇宙論と天文学を楽しむ本―太陽系の謎からインフレーション理論まで (PHP文庫)感想
職場本棚、1999年刊。1章、観測装置全般。すばる望遠鏡が本格稼働に入る直前で、既存の望遠鏡とすばるのシステムの違いの説明が詳しく面白い。半球でなく円筒ドームで空気の揺らぎを抑える。2章、太陽系。3章、星の一生。HR図、年周視差。距離の単位パーセクparsecが視差(parallax)と秒(second)の造語と初めて知ったよ! 星の質量や構成物質の求め方。4章、銀河系~超銀河団。5章、宇宙論。夜空はなぜ暗いか、オルバースのパラドックス。トンネル効果や虚数の時間で生まれる宇宙。18年前の薄い本だけど良書。
読了日:03月25日 著者:

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【2017/04/12 09:41 】 | 本関係 | コメント(0)
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