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2017年12月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2732
ナイス数:434


バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)感想
後輩所有。昆虫学者を目指す著者は単身、サバクトビバッタが大発生する「蝗害」に苦しむモーリタニア、サハラ砂漠へ。孤独相→群生相に相転移するのがバッタ、しないのがイナゴ。虫もアフリカもフィールドワークも知らないことばかりで面白いが、ポスドクの就職難はわかりすぎて胃が痛い(汗)。夢だけじゃ食えないが、夢がなきゃ研究者なんて目指さない。研究成果はこれからで、本書は「バッタを研究したい若手研究者の本」だが、他分野の若手も読むといいと思う。自己アピール大事。京大総長の面接場面はウルッときた。研究成果が出たら読みたい。
読了日:12月02日 著者:前野ウルド浩太郎

ルルとララのようこそタルト (おはなしトントン)ルルとララのようこそタルト (おはなしトントン)感想
小2娘が自分で買った本。木のお医者様ドクター・モグモグをもてなす準備をする森の仲間。ドクターは『由緒正しい』ものが好きだそうで、ルルとララは、世界一古くからあるお菓子、タルトを作ることに。ローマ時代からあるとは凄い。フルーツやクリーム、ジャムを食べる際、お皿がわりに使われたのが始まり。フルーツタルト、ジャムタルト、エッグタルト。「ようこそ」という気持ちはどうすれば伝わるのか。相手の身になって考えて、相手が本当に喜ぶことを。お菓子の歴史やレシピだけでなく、ストーリーもちゃんとしてるのがこのシリーズは凄いな。
読了日:12月02日 著者:あんびる やすこ

式の前日 (フラワーコミックス)式の前日 (フラワーコミックス)感想
表題作読了後にぶわぁーっと泣ける、と言われて職場で借りた。他『あずさ2号で再会』『モノクロ兄弟』『夢見るかかし』『10月の箱庭』『それから』。以前、賞獲って話題になった本なので名前だけは知っていたが、正直私には合わんかった……。多分、雑誌でいろんな作品の中に一つ混ざっているなら大丈夫だが、単行本で“感動しなきゃいけないタイプの話”が連続で来ると、自分が引くんだと思う……。収録作品の中なら『あずさ2号』が良かったかな。結婚したり死んだりする話が多かった気がする(←大雑把過ぎるまとめ)。人生の重大イベントだ。
読了日:12月05日 著者:穂積

森薫拾遺集 (ビームコミックス)森薫拾遺集 (ビームコミックス)感想
職場で借りた。『エマ』『シャーリー』既読なので、その辺はわかる。好きなもの描いていい、と言われてコルセットについて6頁(暖炉は5頁)埋め尽くすとか、何かが物凄く好きで熱く語る人は見ていて楽しい。クリスティー小説の解説でメイド事情を語るとは。メイド、バニー、眼鏡。『乙嫁語り』未読だが描き込みが凄いと言う話はよく聞く。アミルのイラスト見て、コレ趣味全開で描いたらそりゃ凄かろう、と納得。よく入江亜季さんと一緒に何かやってる。漫画は『モードリン・ベイカー』、絵は髪を生乾きで編んで凄いことになった(笑)エマが好き。
読了日:12月05日 著者:森 薫

最遊記RELOAD BLAST 3巻 (ZERO-SUMコミックス)最遊記RELOAD BLAST 3巻 (ZERO-SUMコミックス)感想
闘神・哪吒の復活でクビになった三蔵一行。ていうか誰が復活させたんだ、天界キナ臭いな。「一周廻って面倒くさいシステムの軍隊」に笑った。旭影殿のクマリ・タルチエはロリ婆、魔天経文継承者(異聞のあの人)の妹。若干妖怪化が進んだ悟浄、仮に暴走したら「僕は貴方を殺せません」と八戒。三蔵は殺せる、でも自分は無理、という自己分析。暴走していない妖怪の村を襲う哪吒。京劇みたいな式神怖い。外伝知ってると、(三蔵たちは前世なので無理かもしれないが)悟空も哪吒も再会なのに覚えてないのが悲しい。クビだろうと「俺達は好きに進む」。
読了日:12月07日 著者:峰倉 かずや

ヒッコリー・ロードの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM1-37))ヒッコリー・ロードの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM1-37))感想
15年ぶりくらいの再読だが、犯人も真相も動機も全て忘れていたのでほぼ初読(笑)。ポアロの秘書ミス・レモンの姉が雇われ寮母を務める、ヒッコリー・ロードの学生寮で次々起きる妙な盗難。経営者も寮生も多国籍で男も女もいる。被害品の大半は金銭的価値が低く、関連性も不明。ポアロが調査に赴いた直後、寮生の一人が怪死して……。再読なのに、やっぱり犯人わからなくて騙された! 見た目より大きな事件だった!(これも忘れてた) 寮生多くて誰が誰やらだが人間関係が大事。多国籍で連想しただけかもしれないが、オリエント急行思い出した。
読了日:12月09日 著者:アガサ・クリスティー

ACCA13区監察課 P.S.(1) (ビッグガンガンコミックス)ACCA13区監察課 P.S.(1) (ビッグガンガンコミックス)感想
後輩所有。過去編。5長官の就任エピソード(リーリウム以外)と就任式。後世に語り継がれる5長官。元々誰の株も低くないが、全員爆上げだね! 本編で出番少なかったけどカッコいいと思ってたギャンブラー、スペードは言わずもがな。ヒラ刑事素敵。予想外のパスティスが支部長の制服似合うわ、パインと初対面で我が目を疑うの可愛いわ。「この「国」を誰よりも愛しているのはこの私だよ?」スイツの不穏分子の機密保持は成長してない。リーリウムはラスト付近に登場しただけで色気でかっ攫う。お茶出し面倒臭い(笑)。おっさんパラダイスな1冊。
読了日:12月12日 著者:オノ・ナツメ

38口径の告発: 歌舞伎町特別診療所 (徳間文庫)38口径の告発: 歌舞伎町特別診療所 (徳間文庫)感想
診療所に怪我人を運び込んだ中国人マフィアは、銃弾を摘出した犬養医師に「犯人は警察だ」と言って去る。読者には最初から悪者は誰か判明しているので、謎解きじゃないな。事件に巻き込まれた医師が誰を信用し、いかに窮地を脱するか、という話。真っ当な警察もいるので「信用してやれよ」と思うが、全貌の見えない犬養の立場だと難しいんだろう。松崎刑事いいんだけどなー。大学病院で失脚して妻も病死、息子と二人暮らしの男が、事件を通して若い看護婦(95年の本の文庫化)と微妙に接近。再生ドラマのために奥さん死んでる気がしないでもない。
読了日:12月13日 著者:今野 敏

コーヒーカンタータ 1 (電撃コミックスNEXT)コーヒーカンタータ 1 (電撃コミックスNEXT)感想
後輩所有。表紙見て真ん中(椿もか)が主人公と思ったが、物語は左の甘露寺琥珀が、コーヒー専門学校カルディ学園のある珈乃香温泉を訪れることから始まる。そこで出会ったのがミルと、喫茶店の孫娘もか。三人は学校見学会で特待生試験を受ける(利き珈琲)。『わたしのカイロス』は幸せな結末を迎えられる気がしない(汗)が、こちらは楽しい学園物。地軸のズレによる気候変動の結果、世界でもここにしかない奇跡のコーヒーの木『カンタータ』が生えました、とかしれっと凄い設定が入ってるけど。「とちゅうで変な実食べませんでしたか?」(笑)。
読了日:12月13日 著者:からあげたろう

宝石の国(8) (アフタヌーンKC)宝石の国(8) (アフタヌーンKC)感想
後輩所有。月へ着いたフォスが知る真相。さらわれた宝石たちの行方、先生の正体、月人の目的。最初に「先生がいなくなれば」って言葉が出るあたり、フォスにとって先生は守るべき仲間のうちに入らないんだな……。1巻開始時点からは、予想もつかない展開。純真なままではいられない。「進化に疲れたろう」無になりたい月人たち。肉・骨・魂。寿命の短い肉は、生きるのに厭いていないと思われる。骨(宝石)は、月人に襲われなければ、長命でもみんなで楽しく暮らせる気がするんだが。アニメ最終話見てみた。シンシャってヒロイン力高いよね(笑)。
読了日:12月20日 著者:市川 春子

行き先は特異点 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)行き先は特異点 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)感想
山本弘のみネットで既読。倉田タカシ短篇1作しか読んだことないので他を読んでみたくて購入、『二本の足で』スパムメールが訪ねてくる。藤井太洋の表題作、特異点ってそっち! 谷甲州『スティクニー備蓄基地』(《航空宇宙軍史》)と上田早夕里『プテロス』が凄く良かった。谷作品は初読みだが、シリーズに手を出してもよいかも。弐瓶勉『人形の国』(漫画)、退廃的で綺麗。受賞作は、ぶっ飛んでた昨年の記憶が強すぎて(汗)、過不足なく大人しい印象。年刊傑作選買うのは2年目だが、末尾の年間概況が面白いので、遡って揃えたい気がしてきた。
読了日:12月24日 著者:


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【2018/01/08 15:00 】 | 本関係 | コメント(0)
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