山で天狗に遭遇した。赤ら顔に長い鼻、山伏の格好で背中に翼、手に羽団扇を持っている。 天狗が自慢した。「これは、あおぐと鼻を伸ばしたり縮めたりできる力を持つ羽団扇じゃ」「じゃあ、自分の鼻も元に戻せばいいんじゃないですか?」「……儂の鼻は、これが普通の長さじゃ」
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