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2020年4月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:899
ナイス数:477


中原中也――沈黙の音楽 (岩波新書)中原中也――沈黙の音楽 (岩波新書)感想
職場本棚。中原中也は「汚れつちまった悲しみに」と、「サーカス」の〈ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん〉しか知らない状態で読む。末尾に略年譜が載っているし、作品と密接なので中也の生涯を辿るけれど、伝記ではないので、死の直前まで描かれていても直前で終わる。あくまで中也の詩の本だと思う。推敲前後の比較、漢字かな表記や字アキ、字下げの変更でここまで雰囲気が変わるかと面白い。大正時代、関東大震災前後の時代の空気。ランボー、ダダ、宮沢賢治。音もなく降る雪の、沈黙の音楽。小林秀雄が最後に無言で火鉢の灰を掻き回すのが印象的。
読了日:04月11日 著者:佐々木 幹郎

古代オリエントの神々-文明の興亡と宗教の起源 (中公新書)古代オリエントの神々-文明の興亡と宗教の起源 (中公新書)感想
〈東方はインダス河、西方はナイル河に挟まれ、黒海、カスピ海およびアラル海を北辺とする広大な地域〉“オリエント”の範囲を初めて知ったよ有難う。地域の歴史も地図付きで説明してくれて、アッシリアとかヒッタイトとか、名称は知ってるがどこだろう状態だったので勉強になる。ギリシャ神話と聖書関係は割と読んでる、エジプトはちょっと知ってる、メソポタミアやゾロアスター教は知識ゼロ。という状態で読むと知らない神々続出だが、あの神様が違う地域に伝わってこの神様に、という繋がりが面白い。これは、次はシュメール神話読みたくなるな。
読了日:04月17日 著者:小林 登志子

姉上は麗しの名医 (小学館文庫 J は 2-1 小学館時代小説文庫)姉上は麗しの名医 (小学館文庫 J は 2-1 小学館時代小説文庫)感想
「医者が自ら調合した薬で毒死することはあるか?」文庫書き下ろし。直情径行型の剣の若先生・瓜生清太郎と、同心の藤代彦馬は幼馴染。医者の死亡事件に疑問を持った彦馬が、清太郎の姉で医師の真澄に意見を求めたのち、真澄が行方不明となってしまい……。二人は真澄を救い出せるか? 時代小説は苦手なのに迷わず買ったのは、書き手を信頼しているから(小説投稿サイトで複数作品を読了)。裏表紙も見ずに読んでたけど、半分ほど読んだところで気付いたらあらすじ書いてあったよ(笑)。皆さん言ってるけど凛とした真澄が美しい。続巻出たら買う。
読了日:04月18日 著者:馳月 基矢


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【2020/05/02 10:44 】 | 本関係 | コメント(0)
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