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2019年3月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1454
ナイス数:410


F1の科学―技術の極限を解剖する (ブルーバックス)F1の科学―技術の極限を解剖する (ブルーバックス)感想
職場本棚、93年刊。恐らく車の基礎知識は持っている人が読む想定なのだろう、ボア/ストローク比とか用語が全然わからん(笑)。I章で全体的な性能の話。II章エンジンと駆動系、III章フレーム、IV章サスペンション・ブレーキ・タイヤ、V章空気力学。I章で用語わからなくてもII章以降の個別説明で理解できたりするので、気にせず進むべし。現在のレギュレーションとは大分違うのだろうが、知識0だった身からすれば、かなり面白い。VI章で安全性への取り組みを語るが、翌94年がラッツェンバーガーとセナの死亡事故なんだよね……。
読了日:03月17日 著者:檜垣 和夫

逆転の大中国史 ユーラシアの視点から (文春文庫)逆転の大中国史 ユーラシアの視点から (文春文庫)感想
著者は内モンゴル出身、北京で学んだあと日本へ。“野蛮な異民族に対抗する、「漢民族」による中国四千年の文明、歴史”は幻想だと、ユーラシアを股にかける遊牧民の視点から解説。人々は入れ替わり続け、劉邦の頃の「漢人」と今の漢人(漢字を使う人々)は違う。言語的裏付け。隋唐は鮮卑系遊牧民の国家(だから外国人の阿倍仲麻呂が出世できたんだな! 李白もテュルク系との説がある)だが、後の王朝の史書編纂者が出自を隠していく。遊牧民の機動力で広範囲に分布する考古学的遺物とか物凄く面白いが、「文化大革命で壊された」記述が多い……。
読了日:03月19日 著者:楊 海英

ヒトリシズカ (双葉文庫)ヒトリシズカ (双葉文庫)感想
視点人物の異なる6篇からなるミステリ。新小金井交番の木崎の管内で起きた暴力団員銃殺。西荒井署生安の山岸が捜査に駆り出された工員刺殺。麻布署の矢部が追う、暴力団抗争、など。何年にも渡る、バラバラな事件の裏に見え隠れするのは、一人の美少女。事件の繋がりの意外性には驚くが、この年齢で本当に可能か、とは思う。なぜ彼女が歪んだのか考えると、母親がダメンズウォーカーなのを解決しないと駄目かな……。この著者読むの4冊目。一見無関係な短篇のようで筋が繋がってるの、『感染遊戯』もそうだったが、『感染遊戯』のほうが好きかな。
読了日:03月30日 著者:誉田 哲也

虚報 (文春文庫)虚報 (文春文庫)感想
「自死は死を選ぶこと。自殺とは違う」「人には死ぬ権利がある」連続集団自殺と関わりがあるサイト運営者は、テレビで有名な法学者の大学教授だった。若手新聞記者・長妻とベテラン市川は、他紙や他媒体と取材合戦を繰り広げる。著者は元新聞社勤務。(月契約の新聞だと、読者は記事が一日や二日速いからって購読紙を選ばないのでは、と思うが)特ダネを求める記者心理はめちゃくちゃ臨場感があり、20代・40代それぞれ記者人生のキャリアパスを考えるところなんかも「そういう業界の話」として面白い。教授の持論に理屈で挑む人はいなかったな。
読了日:03月30日 著者:堂場 瞬一


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【2019/04/06 08:58 】 | 本関係 | コメント(0)
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