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【感想】東条英機暗殺計画
東条英機暗殺計画 いきなり余談だが、私の伯父の名は秀樹という。祖父は本当は“英機”にしたかったが、英が敵国のため字を変えたらしい。
 さて、森川哲郎『東条英機暗殺計画』(徳間文庫)。『拉致 知られざる金大中事件』(感想)同様、これも母の蔵書。
 しかし……東条英機の親族が読んだら、激怒しそうな本だ(汗)。

 歴史を綴った書にしては著者の主観的な記述が目に付くというか。太平洋戦争に纏わる諸々の原因を、東条英機一個人の性格に帰させすぎている気がする。日本が戦争の泥沼に嵌っていったのは、たった一人の人間の性格が異常に悪かったせい、なんてことはないだろう。
(著者あとがき曰く、東条弁護論についても触れたかったが、紙面の都合でできなかったとか。)
 題は“暗殺計画”だが、東条内閣を打倒しようとした複数のグループを描いたオムニバス、という感じ。そのうちの或るグループが「倒閣できなければ暗殺も已む無し」という方針だったが、決行前に内閣が総辞職したのである。東条を退陣に追いやったのは岡田啓介元首相。二・二六事件で青年将校たちに襲撃され命からがら逃げ延びた人物、という印象しかなかったが、その後にこんな活動をしていたとは知らなかった。

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【2005/11/22 21:00 】 | 感想NF | コメント(0)
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