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2019年10月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2552
ナイス数:405


学習漫画 日本の伝記 卑弥呼 邪馬台国のなぞの女王学習漫画 日本の伝記 卑弥呼 邪馬台国のなぞの女王感想
小4娘が学校で借りてきた。『魏志倭人伝』以外の文献資料がない人物なので、“歴史を題材にした創作”ならば、資料の隙間をどのように空想で埋めてもウェルカムだけど。学習漫画とか伝記と謳うならば、“若き日の卑弥呼と両想いだが、女王という立場故に恋が実ることはなかった青年マトリ”みたいなオリジナル人物は要らないかなぁ(苦笑)。資料が少ないから1冊分の話を組み立てるの難しいのも解るけど、伝記、ってところが按配が難しいよねぇ。昔、実家にあった、小学館の人物日本の歴史の卑弥呼はどういう描き方だったか、読み返したくなった。
読了日:10月05日 著者:木村 茂光

広域指定 (新潮文庫)広域指定 (新潮文庫)感想
この著者は初だが、割と面白かった。女児の失踪。事故か、営利誘拐か、変質者か。何も解らぬうちから、警視庁捜査一課が方針決め打ちで乗り込んでくる。所轄署の警務課・柴崎警部(通常、捜査とは無縁)、若手刑事の高野、坂元署長、この辺の顔触れ、もしや別の本で既登場なのでは。捜一の所轄軽視。過去の事件の失敗から情報を出し渋る他県警。99%疑わしい人物がいたとしても、残り1%の可能性は潰さないといけない。重要なのは面子より真犯人を野放しにしないことなのに、見込み違いを認めない話って多いが、本書では無事解決できて良かった。
読了日:10月05日 著者:安東 能明

狙撃  地下捜査官 (角川文庫)狙撃 地下捜査官 (角川文庫)感想
この著者は初。不倫で本庁捜査一課から所轄へ飛ばされた上月涼子。次の異動先は、警察官を内偵する特務監察室。公安を裏切った男を保護したことから、14年前の警察庁長官狙撃事件の真相に肉薄する。上司・鎮目警視正が一話目で「職務より己の心を優先する女」と評するが、恐らく最後までそのまま。優先するものが、元不倫相手への未練や内偵対象者への同情から、鎮目の身の安全に移ったため真相解明に向かうだけで、割と余計なことするタイプだと思う。刑事警察と公安の深刻な対立。狙撃事件の真相や、組織防衛の非情さは面白かった。元長官……。
読了日:10月08日 著者:永瀬 隼介

聖域捜査 (集英社文庫)聖域捜査 (集英社文庫)感想
40歳で念願の警視庁の私服勤務、とはいえ“ダフ屋と風俗の取り締まりしか能がない”と言われる生活安全特捜隊に配属された結城。『3年8組女子』援交少女。『芥の家』ゴミ屋敷、老人虐待、徘徊老人、下着泥。『散骨』私有地への散骨、未配達年賀状の投棄。『晩夏の果実』万引き、停車中の熱中症、介護。『贋幣』偽札、ホスト。刑事の花形はやはり殺人事件で、捜査一課からは軽んじられる生特隊だが、地味な案件を丁寧に掘り下げると、時として重大事に繋がる。『散骨』が意外な展開で面白かった。下手な俳句を詠む部下の俳句が本当に下手(笑)。
読了日:10月10日 著者:安東 能明

隔離島: フェーズ0 (新潮文庫)隔離島: フェーズ0 (新潮文庫)感想
医師の一之瀬希世は、急逝した老医師の後任として、母の出身地である離島へ。総合医療企業の協力による健康増進活動が成果を上げ、寝たきり老人の少ない島。しかし、希世の高校の同級生(私はアレを友人と書きたくない)で、活動を取材しようとした記者が行方不明に。血縁関係がややこしく、独自の風習があって余所者を嫌う孤島って、住むには困るが、小説の舞台としては最高だよね、と無責任なことを思う。島に医師が欲しいのか追い出したいのかどっちだ。結局、野木文献は存在したのか、と謎は残る。この後が一番読みたい、というところで終わり。
読了日:10月10日 著者:仙川 環

検証捜査 (集英社文庫)検証捜査 (集英社文庫)感想
伊豆大島に左遷中の神谷警部補が、急きょ本土に呼び戻される。神奈川で起きた連続婦女暴行殺人事件の被告に二審で無罪判決。誤認逮捕した県警の捜査に問題はなかったか、全国から集められた刑事チームで検証する。なぜ捜査は歪められたのか。被告が犯人でないならば、真犯人が野放しということ。左遷の原因となった都内の類似事件と関連はあるのか。真犯人は誰か。組織防衛と衝撃の真相。分厚いが、読み出すと一気読み。最初は若干頼りなさそうだったキャリアの永井理事官が、終わってみると肝の据わったリーダーになってて、一番好きだったりする。
読了日:10月11日 著者:堂場 瞬一

奪還の日 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫 と)奪還の日 - 刑事の挑戦・一之瀬拓真 (中公文庫 と)感想
一之瀬が捜査一課に異動して一年。都内で殺人を犯し福島県で逮捕された指名手配犯を引き取りに行くが、護送車が襲撃され奪われる。シリーズ5作目。既読の3に比べて一之瀬の危なっかしさが減り、刑事として成長したのかな。読了すると、一連の事件が派手な割に、犯人グループがそうした必然性が感じられない……。直接の実行犯・島田がやらざるを得なかった理由は納得。指示していた黒幕が相手を潰そうとした理由、わざわざ島田にやらせた理由が全く解らん。大切な人間を失った復讐かと予想したんだが違うし、金と面子の問題だけでそこまでやるか?
読了日:10月14日 著者:堂場瞬一 著


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【2019/11/02 11:14 】 | 本関係 | コメント(0)
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