忍者ブログ
2023年4月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:674
ナイス数:365


発掘捏造 (新潮文庫)発掘捏造 (新潮文庫)感想
古本購入。取材活動開始(00/8/25)から、猛勉強で知識を詰め込んで張り込み、決定的瞬間の撮影。藤村氏への直接インタビューを経て、翌朝の歴史的スクープへ(11/5)。案外、短期決戦。内容は01年まで。取材班の奮闘は臨場感があって非常に面白いけれど、捏造と発覚後の検証が旧石器研究全体に与えた影響の、十年後くらいの第三者総括が読みたくなるなぁ。藤村氏のインタビュー後の言葉が「ありがとう」だったのを見て、『東日流外三郡誌』偽書疑惑を取材した新聞記者が、製作者と腹を割って話したかった、と書いていたのを連想した。
読了日:04月02日 著者:毎日新聞旧石器遺跡取材班
発掘狂騒史: 「岩宿」から「神の手」まで (新潮文庫)発掘狂騒史: 「岩宿」から「神の手」まで (新潮文庫)感想
一晩で読破。「神の手」に至るまでの、日本の旧石器考古学の歴史。敗戦で皇国史観が否定され、ルーツを求め始めた日本人。日本の歴史は縄文以降、が定説だった時代に「岩宿」旧石器を発見したのは、在野の相澤忠洋。相澤を最初に認めたのは明治大の芹沢長介。同じく明大の杉原荘介と対立し、東北大に移った芹沢は、前期旧石器の立証に打ち込むが。捏造事件の背景として覚えた名前が、戦時から現在まで地続きの時代を生きた生身の人々として描かれる。矢出川、近くにいる間に行けばよかったな。『石の虚塔』という単行本時タイトルが、凄く相応しい。
読了日:04月29日 著者:上原 善広

読書メーター

拍手[0回]

PR
【2023/05/05 08:59 】 | 本関係 | コメント(0)
<<【小話】無縫 | ホーム | 【小話】指輪34>>
コメント
コメント投稿














<<前ページ | ホーム | 次ページ>>