![]() 目次を見て、妙に見出しが多いな? と思い、通読して理解。この歌集、五首とか七首とかの連でタイトルついてるのが多いんだ。 ……詠む側の立場としては、長い連で統一感出すの大変なんだけど。 読む側としては、十首かそれ以上ある長いのが好きなんだな私、と気付く。連の変わり目で気分が切れるのよね……。 歌集の感想恒例、好きな歌を十首選んでみる。 挫折などしたくはないが挫折することはしばしば 東京をゆく 青空の下でミネラルウォーターの箱をひたすら積み上げている 風景画抱えて眠るように ああ あの青空を忘れたくない クロールのように未来へ手を伸ばせ闇が僕らを追い越す前に 空だって泣きたいときもあるだろう葡萄のような大粒の雨 至福とは特に悩みのない日々のことかもしれず食後のココア 遠くからみてもあなたとわかるのはあなたがあなたしかいないから サンタクロースあなたにぼくは逢いたくて逢えず大人になってしまった デモ隊の列途切れるな 途切れないことでやがては川になるのだ 叩け、叩け、吾がキーボード。放り出せ、悲しみ全部。放り出せ、歌。 十首中には一首しか入らなかったが、この歌人さん「のだ」語尾が多い。私だったら同じ語尾の歌は続けて並べないが、この方は意図的に並べてるんだろうね。 PR |
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