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【感想】何も知らなかった日本人
何も知らなかった日本人  畠山清行『何も知らなかった日本人 戦後謀略事件の真相』(祥伝社文庫)。柴田哲孝『下山事件最後の証言 完全版』(感想)中でよく引用されていた。
 1976年8月に出版されたものを復刊した本書は、一言で言うなら“ロッキード事件とCIA”の本である(ロッキード事件は同年2月発覚)。事件の核心人物・児玉誉士夫、あるいはCIAという諜報機関についての理解を促すために、日本の戦時中の特務機関や、敗戦後のGHQ占領下で起きた帝銀事件・下山事件・松川事件などについても書かれている。

 下山事件本を読みつけた身としては、著者が友人を訪ねた際、〈長身の温厚そうな老人の先客〉がいて、友人がにやにや笑いながら、
「紹介しようかね。韓さんだ。韓道峰さん」
と言うシーンで「うわっ、凄!」と、有名人に遭遇したかのように叫びたくなった(汗)。柴田氏の本で、著者が韓の証言を得たことは知っているんだから、驚くことではない筈なのだが。
 初読は5月。最近読み返して新たに叫んだのが、常石敬一『消えた細菌戦部隊 関東軍第七三一部隊』(感想)で名前を覚えた辻政信。関東軍参謀で戦後は国会議員になり、在職中の1961年にラオスで行方不明になったになったことは知っていた。が著者曰く、辻はラオスからベトナムを経て北京に向かい、〈中共はビザもなく入国した彼を密入国者として保定の軍事監獄に送りこんでしまった。(アメリカの新聞は、辻は昭和四十四年の初夏、そこで病死したと報じている)〉だそうだ、うーん。
 最終的に、CIAがロッキード事件を通じて韓国政権に及ぼそうとした効果は、実現したのか。韓国現代史について調べたくなる本である。

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【2008/10/06 19:13 】 | 感想NF | コメント(0)
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