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2019年1月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:4825
ナイス数:516


高校数学でわかる統計学―本格的に理解するために (ブルーバックス)高校数学でわかる統計学―本格的に理解するために (ブルーバックス)感想
数式多数。期待値・分散・偏差値は大学で習った(尖度・歪度は習ってない)。χ2乗分布とt分布はネット独学。F分布は名前知ってるだけ。実用上の必要に迫られ切羽詰まってる際に読んでも求める物を得難いが、勉強したことあるけど意味わかんなかった人が読むと「ああ!」と思うんじゃないかと。ネットの摘み食いでなく、一人の先生の統一した用語と説明で読めるのは有難い。確率母関数とかモーメント母関数とか言葉すら初めて聞いたが、モーメント母関数の微分で期待値、二回微分で分散が出るの見て凄ぇと思った。実用したい場合は他の本が必要。
読了日:01月01日 著者:竹内 淳

仮面病棟 (実業之日本社文庫)仮面病棟 (実業之日本社文庫)感想
身寄りのない患者を積極的に受け入れる療養型病院に、強盗犯が籠城し、自分が撃った女性の治療を要求。元精神病院だった建物からは脱出困難。先輩と当直バイトを交代したため巻き込まれた外科医・速水は、次第に、病院自体に隠された秘密に気付く。謳い文句は〈本格ミステリー×医療サスペンス〉。病院の秘密は早い段階で見当ついて、これが本当なら医療的に大問題の筈なんだけど、全く“医療サスペンス”読んだ気がしないのは何故だろう……。舞台が病院、登場人物が医師・看護師なだけで、現在進行形の事件があまり医療チックじゃないからかなぁ。
読了日:01月01日 著者:知念 実希人

誘拐者 (文春文庫)誘拐者 (文春文庫)感想
芸能人の恋愛スクープを撮ったカメラマン布施は、雑誌読者から、芸能人の背後に写る中年男性を探しているという手紙を受け取る。葉子は、病に倒れた内縁の夫・月村のことを何も知らないと気付く。時代が違う(単行本95年)から仕方ないが、みんな勝手に他人の住所教え過ぎ(苦笑)。堀江チヨが何したかったか分からん……「狂ってるから」だと面白くない。話のややこしさにあまり必然性を感じず、“ややこしくするために、ややこしくした”と思った。殺人犯の女に走って追いかけられる場面は、都市伝説のアクロバティックサラサラみたいで超怖い。
読了日:01月02日 著者:折原 一

検察捜査 (講談社文庫)検察捜査 (講談社文庫)感想
94年の乱歩賞。大物弁護士が殺され、横浜地検の岩崎紀美子が担当になる。検察に捜査に首を突っ込まれたくない県警。東京高検からの横槍。被害者は内閣法制審議会の委員であり、日弁連会長候補。調べ方によっては検察vs日弁連の一触即発。日弁連内の派閥。司法修習生は判事・弁護士を志望、検事はヤメ検弁護士となる。検事の人手不足(調査不足)による無罪の増加。法曹界内の攻防、「検察王国」の意義。現役弁護士の著者だけあって、知らないことばかりで読み応えがあって面白かった。主人公が若くて美人の女性検事である必要はないかなと思う。
読了日:01月02日 著者:中嶋 博行

時限病棟 (実業之日本社文庫)時限病棟 (実業之日本社文庫)感想
5人の男女が閉じ込められたのは、一年半前に映画監督が転落死した廃病院。時間内に謎を解き脱出できるか。『仮面病棟』数年後の同じ舞台(人物は無関係)、どうしても前作のネタが若干バレるため順番に読む必要はあるが、私は本書のほうが面白い。リアル脱出ゲーム仕立てであることで、“これは楽しんで読む奴だ”(医療の闇みたいなのは気にしなくてよい)と割り切れることと、なぜゲームにしたか犯人側の理由に納得できたから。〈医療ミステリー〉かと問われると、医療関係者でないと暗号に気付けないような脱出ゲーム問題が多いかな、って感じ。
読了日:01月03日 著者:知念 実希人

夜の終焉(上) (中公文庫)夜の終焉(上) (中公文庫)感想
厚木で深夜喫茶を営み世捨て人のように暮らす、真野の眼前で起きた轢き逃げ。被害者の少女は意識不明で身元不明、汐灘の地図を持っていた。手掛かりを求め、真野は棄てた故郷に戻る。東京の弁護士・川崎は、汐灘で放火殺人し強く死刑を望む藤沢の弁護を手伝うことに。川崎の父は20年前に汐灘で人を殺し、真野は被害者の息子だった。関東の架空の都市・汐灘を舞台とする三作目。汐灘サーガは舞台は同じだけど登場人物違うから、と油断していたら、二作目(未読)のネタバレくらった(苦笑)。失踪課の高城がチラリと出てきて、テンション上がった。
読了日:01月03日 著者:堂場 瞬一

夜の終焉(下) (中公文庫)夜の終焉(下) (中公文庫)感想
検事への夢を父の殺人で絶たれた川崎は、時に「人殺しの子」と言われつつ、弁護士として人と関わる。真野は、阿漕な建築業者の父が殺されても同情されずむしろ非難され、人目を避けて生きる。犯人が不明な事件はなくて、謎は少女の身元と、藤沢が死刑を望む理由。少女が何者かは途中で見当ついた。父に反抗しつつ諦めてる金持ちボンボンのどこが良かったんだろう、とは思う(苦笑)。汐灘には高校生とか若者いるのに、読んでると黄昏の気分になるのは何故だろう。石田、安西、警察はみな、お節介なくらい親切。対照的な二人が邂逅して、夜は開ける。
読了日:01月03日 著者:堂場 瞬一

共鳴 (中公文庫)共鳴 (中公文庫)感想
両親が離婚して母は渡米、父は仕事浸け、育ててくれた父方祖母は故人。引きこもり大学生・将は突然、母方祖父・麻生の家へ連れてこられ、元刑事の麻生に持ち込まれる近所の事件を調査することに。……私は「祖父と孫が事件を解決する話」を期待したのであって、家族再生の物語を読みたかったわけではないんだ……。とはいえ、家族の介護の問題は大変だし、似た境遇の高校生と嫌々絡むうち互いに変化していく過程は見事。ネットとリアルの人の関わり。麻生がハイテク使いこなして凄いが、アナログ回線でパソコン通信してた世代か、そりゃ筋金入りだ。
読了日:01月05日 著者:堂場 瞬一

箱庭 (文春文庫)箱庭 (文春文庫)感想
古本の値札シールで裏表紙あらすじが一部隠れていたため、読み始めてプロローグ済んで第一章に入って初めて気づく、コレ浅見光彦物だ(笑)。兄嫁に届いた、中学の修学旅行時に厳島神社で撮った写真と、警告めいた謎の手紙。一緒に写った同級生は現在消息不明。調査のため浅見が山口県へ。行く先々で目が合う女性が頬を赤く染めるが絶対に進展しない、そういうお約束だと思うと妙に安心して読める(笑)。本書ヒロインはバレリーナの岡村里香。宮島と錦帯橋は私も中学の修学旅行だったな。浅見が厳島神社で取材始めると、地の文が凄く紀行文になる。
読了日:01月06日 著者:内田 康夫

なんでも魔女商会 (1) お洋服リフォーム支店 (おはなしガーデン)なんでも魔女商会 (1) お洋服リフォーム支店 (おはなしガーデン)感想
小3娘へのサンタのプレゼント。学校にも学童保育にもシリーズ1巻がなくて、読みたかったらしい。転校してきたばかりで友達のいないナナが見つけた、森の中の素敵なお店。魔女のシルクの店には、本当に用事がある人しか来られない魔法がかかっている。鼠3匹が自分たちの服をリフォームして、友達の熊のたんぽぽカーニバル用ドレスにしてほしいと依頼するが、サイズが違い過ぎて。解決策が素敵。他の巻既読だが、1巻からすごく手間暇かかった立派な服ができたなぁ! 手間暇かかるからナナもお手伝い。ナナが店に行けた理由を考えると微笑ましい。
読了日:01月13日 著者:あんびる やすこ

なんでも魔女商会 (13) 星くずのブラックドレス (おはなしガーデン)なんでも魔女商会 (13) 星くずのブラックドレス (おはなしガーデン)感想
小3娘が学校で借りてきた。我が儘お嬢様マギーの結婚式。ウェディングドレスはお仕立て支店に注文。式後のパーティーでは、母のウェディングドレスをリフォームして着るしきたりが嫌で仕方ない。式のドレスを作るポプリンは大失敗してしまい。今巻のテーマは、“失敗しても、やり直せる”かな。反省して誠実にやり直せば、手助けしてくれる人はいる。ポプリンもマギーも。物を大切にする良いしきたりだよね。宝石よりも輝く本物の星くず、マーガレットの花。本人に似合うようガラリと変えつつ、母のドレスの要素も残して、両親に見守られて結婚式。
読了日:01月15日 著者:あんびる やすこ

なんでも魔女商会 (25) ピンクのドラゴンをさがしています (おはなしガーデン)なんでも魔女商会 (25) ピンクのドラゴンをさがしています (おはなしガーデン)感想
小3娘が学校で借りてきた。世を騒がす、魔女10人のロゼット(立派な行いを讃える勲章のようなもの)盗難事件。探偵魔女デーテは迷子のピンキーを探す。シルクの店に来た探偵魔女見習いフェリットは、ロゼットを11個飾れるリフォームを依頼。フェリットの家の古い魔法陣。欲しいのは友達。たまたま手に入った他人のロゼットを着けてちやほやされるより、自分の仕事で貰えるように。ロゼットは貰うより、「有難う」「一番の友達」の気持ちを込めて人に贈るほうが嬉しい。ロゼットもピンキーも見つかり、デーテとフェリットが仲良くなって大団円。
読了日:01月15日 著者:あんびる やすこ

高速の罠 アナザーフェイス 6 (文春文庫)高速の罠 アナザーフェイス 6 (文春文庫)感想
シリーズ6。多分5の事件で負傷し療養中の大友。一人息子の優斗が、高速バスでの移動中に姿を消してしまう。そして息子の乗っていないバスが事故。バスに事故を起こさせたテクニックが面白かったので、犯人には最後まで、実際に乗車してバスジャックするんじゃなくてサイバー方向でいろいろやってほしかったなぁ。既読の2でのイケメンアゲに食傷して手が伸びなかったが、直前に浅見光彦読んだため「そういうお約束か!」と思ったらスンナリ読めた。そして、本書ではそこまで持ち上げておらず、負傷の影響で現場復帰に躊躇する大友が人間的で良い。
読了日:01月16日 著者:堂場 瞬一

なんでも魔女商会 (17) きらめきハートのドレス (おはなしガーデン)なんでも魔女商会 (17) きらめきハートのドレス (おはなしガーデン)感想
小3娘が学校で借りてきた。シルクのいとこ、探偵魔女デーテは、人のあらを探す仕事が嫌になった。シルクに依頼に来たアピィは、魔女学校の卒業パーティーに自分の長所を表すドレスを着なければならないが、自分ではわからないからシルクもリフォーム方針立たず。デーテが良いところ調査。一見目立たないけれど、他人の話をよく聞いて褒めたり励ましたりする優しさ、本人以外の周囲はみんな気付いていて良かった。虹色きららのスパンコール。自分の長所は気づきにくい。ナナの良いところ、どうして自分でわからないのってツンデレのシルクが可愛い。
読了日:01月22日 著者:あんびる やすこ

治験 (双葉文庫)治験 (双葉文庫)感想
頑張って働きたくはないが他人に迷惑だけはかけてはいけないと思っている宮野。ハローワーク帰りに外国人に声をかけられ、健康食品通販の日本国内対応を任される。体質により効く・効かないがあるため、事前検査して適合者だけに売るという。購入したがん患者が不審死。米国の本社とは連絡が取れなくなって、真相を追い始める。“本社”がやりたかったことは、将来起こり得るなぁと興味深い。結末はもう一回捻ってくると期待したがそのまま終わり、微妙にもやもや。ホー教授やリタにバラしてほしかった。宮野本人には、これから頑張ってほしい。
読了日:01月26日 著者:仙川 環


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【2019/02/03 11:37 】 | 本関係 | コメント(0)
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