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2022年11月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1014
ナイス数:414


神々の沈黙(1972年)神々の沈黙(1972年)感想
職場本棚の吉村作品はこれが最後かな。世界中の外科医たちの心臓移植を目指す試み(実験手術で死んだ犬の数よ……)、昭和42(1967)年末に行われた世界初の心臓移植。緊迫の手術シーン、ドナーの心臓を《えぐりとる》と書くのが怖いが、動き出すと感動する。第一例を皮切りに、翌年続々と行われた移植、生存日数。拒絶反応怖い。南アフリカという国の事情。43年夏、北海道札幌医大での和田移植。レシピエントは本当に、移植以外に治療手段がない患者だったのか、経緯に疑問を感じる。作中は44年夏まで。現代までに、医学は進歩したなぁ。
読了日:11月06日 著者:吉村 昭

外科医と「盲腸」 (岩波新書)外科医と「盲腸」 (岩波新書)感想
職場本棚、1992年刊。《外科はアッペに始まりアッペに終る》盲腸という器官はあるが、俗に「盲腸」と呼ばれる病気は「虫垂炎(アッペ)」であると熱く主張(盲腸まで波及することはある)。それとは別に「移動性盲腸」という本当に盲腸の病気もあるので、言葉の使い分けがややこしい。カタル性虫垂炎は薬で散らせるが、不要な手術が行われている。アッペと思って開腹したら虫垂には異常がなく誤診した体験、右下腹部痛を生じる原因は実は多々あり正確な診断は難しい。穿孔からの腹膜炎は怖い。優秀な外科医をいかに育てるか。無輸血手術の症例。
読了日:11月18日 著者:大鐘 稔彦

HUNTER×HUNTER 37 (ジャンプコミックス)HUNTER×HUNTER 37 (ジャンプコミックス)感想
リアル書店で買える物はなるべく書店で買う方針だが、書店が在庫切れで隣のコンビニ購入(苦笑)。皆が物凄く考えるので字数が多い。カチョウ・フウゲツの脱出計画。ハルケンブルグ覚醒。ツェリードニヒの念修行。テータちゃんどんどん可愛くなってきたんだが、テータ見ているとパクノダ思い出すのよね。マフィア抗争with旅団。「組員の独断で勝手に殴り込みや銃撃をやる場合には事前に組長に相談し組長同士で連絡をとりあう」「何だそりゃ」が大好き(笑)。クラピカの念講習会は先に進んだが、暗殺者はいつ判明するんだー次巻はいつ出るんだ。
読了日:11月26日 著者:冨樫 義博

高熱隧道 (新潮文庫)高熱隧道 (新潮文庫)感想
一日で読破。昭和11~15年建設の黒部第三発電所。山奥の現場への道は獣も通れぬ崖で、物資運搬者の転落続出。トンネル掘り始めてすぐ温泉湧出地帯に突き当たり、岩盤温度でダイナマイト自然発火。最高166度! 期限に間に合わせるため越冬工事するも、宿舎に雪崩。誰だ、こんな無茶な工事計画したの。と思うが、難題をあの手この手で突破しようとするのは超面白い。しかし、めちゃくちゃ人が死ぬ。泡雪崩、恐ろしい。12年に日中開戦、軍事的に電力必要だから強引に続行されたが、この時代じゃなきゃ完成してないよね……。死者300余名。
読了日:11月27日 著者:吉村 昭


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【2022/12/11 16:26 】 | 本関係 | コメント(0)
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