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【小話】王様の服
 新しい服が大好きな王様の城に、二人の詐欺師が来て言いました。
「自分たちは、とても美しく、しかし馬鹿には見えない布を織ることができます」
 早速、王様は布を織らせました。もちろん実際には布はありません。王様も家来も何も見えませんが、馬鹿と思われたくないので「美しい、美しい」と必死に褒めちぎります。
 王様は、その布で作った服を着てパレードすることになりました。人々が「美しい、美しい」と褒めちぎる中、一人の子供が「王様は裸だ!」と叫びました。すると、隣にいた男が「そんなことはない、王様は素晴らしい服を着ている」とさとします。
「裸だよ」
 子供が言い返すと、男は言いました。
「俺は、あの素晴らしい服を着て、王妃様にもパレードしていただきたいのだ」
 それを聞いた周りの男たちは、「美しい、美しい」と王様の服を褒め続けました。

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【2011/08/29 00:10 】 | 小話 | コメント(0)
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