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【感想】大地
大地  パール・バック『大地』(岩波文庫)。母が好きな小説で、高校生くらいの頃に1巻だけ読んだものの、そこで挫折(汗)。この度、全4巻を読破した。
 農民だった王龍(ワンロン)が、懸命に働いて土地を買い、大地主になる。長男には地主を継がせ、次男は商人にし、三男には農業をさせたかったが、三男は家を飛び出して軍人になる。
 軍閥としてのし上がった王虎(ワンフー)は、一人息子・元(ユアン)を軍人として教育するが、元の心は大地に惹かれていた。

 漠然とは母から聞いていたので、最後、元は祖父が耕した畑に戻って農民になるのかと想像していたが、実際はそう簡単にはいかないんだよな。付近の農民からは、地主の一族として敵視されるし、彼自身も、祖父のような農民として生きられる人間ではない。
 ところで私、商人の王二(ワンアール)が好きである。ケチなところが、気が合うに違いない(苦笑)。大金持ちでも生活は慎ましいし、妻とも仲良くて家庭は円満。農民には憎まれているが、そこまで憎まれるようなことしてるかなぁ……? 彼には是非、寿命を全うしてほしいものだ。

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【2006/11/03 21:00 】 | 感想海外文学 | コメント(0)
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