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【感想】エマ
エマ ジェーン・オースティン『エマ』(岩波文庫)。『高慢と偏見』(感想)や『説きふせられて』(感想)は、家族がハタ迷惑な性格をしているせいで何も悪くない主人公が被害に遭うので、最後まで自分の非を認識しない家族に腹が立って仕方なかった。例えるならば、時代劇で悪代官に苦しめられた善男善女が、他所に逃れて幸せになったけど、悪代官は野放しのまま、みたいな(汗)。
 しかし『エマ』は、エマ本人もそれなりに迷惑なので、却って安心(笑)。変に同情しないで済む分、話としては他より面白く読めた。


 自分は結婚に関心がなく、他人の縁結びが大好きなエマ。友人ハリエットが求婚されたのを、相手の身分が低いからと断念させたのち、紳士と結び付けようとする。しかしそれは手ひどい失敗に終わり……。

 エマを唯一諌めるミスター・ナイトリーが最高。『高慢と偏見』ダーシー氏や『説きふせられて』ウェントワースより魅力的。エマが失敗に反省し、態度を改めていくのも良いよね。
 個人的には、『エマ』『高慢と偏見』『説きふせられて』というランキングに落ち着いたのであった。

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【2007/02/28 21:00 】 | 感想海外文学 | コメント(0)
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