読んだ本の数:4
読んだページ数:1176 ナイス数:419
電波でみた宇宙 (ブルーバックス)の感想
再読。1972年刊。古来、人が宇宙を見る目は可視光のみだったが、20世紀「電波天文学」が誕生し急速に発展。日本でも長野県に45m望遠鏡を計画中(完成81年)。情報は勿論古いが、新分野の初期の本なので、なぜ宇宙から電波が来るか、この観測結果からこういう風に解釈できてこんなことが分かる、という説明がとても丁寧。「私の友達の海部さんが」「私の友達の平林さんが」これこれを発見した、と、直接お話を聞いてるみたいな口調で他の天文学者の仕事を紹介してくれる。惑星電波の話は、私が持ってる他の本ではあまり出ないから面白い。 読了日:05月16日 著者:森本 雅樹 宇宙のしくみとエネルギー (朝日文庫)の感想 職場本棚、1993年刊。中盤は雑誌記事等のまとめなので話題が細切れだが、表題でもあるⅠ章は、星が輝く核融合エネルギー、光と運動のエネルギーの変換、宇宙膨張のエネルギー源などタイトルの意味がよく解る。Ⅱ章は相対論(光瀬龍氏との対談を改作)。Ⅴ章最後、林フェイズの林忠四郎氏と弟子二人(杉本大一郎氏・著者)の鼎談。戦時中に東大卒業した林氏が、戦後に京大湯川研究室へ。素粒子論、星の内部構造、星の進化、宇宙の元素の起源、核融合。今から見たら昔だが、当時の最先端の研究の推移を語って、超面白い。日本の宇宙物理学の歴史。 読了日:05月18日 著者:佐藤 文隆 古事記 ((上)) (小学館文庫―マンガ古典文学)の感想 古事記は「ふることふみ」と読む。古事記は上中下巻、本書は中巻途中(初代天皇の誕生、欠史八代)までを収録。上巻は国生みと神々の時代。岩戸隠れ、八岐大蛇、因幡の素兎、天孫降臨、海幸山幸など有名エピソード多数なので、細部はともかくそれなりに知ってた。三種の神器の鏡と勾玉は岩戸隠れ由来なのか。著者の描く女性は美人揃い、特に天照と須勢理(須佐之男の娘)が超美人! 何故か男性陣は頼りないのが多い気がするな……(苦笑)。大国主は妻を娶り過ぎで、須勢理が気の毒(汗)。中巻は神武東征から、ここからほぼ全く知らない話が続く。 読了日:05月18日 著者:里中 満智子 漫画版 日本の歴史 5 いざ、鎌倉 鎌倉時代 (角川文庫)の感想 表紙:小畑健、漫画:岩元健一。1159年平治の乱~1318年後醍醐天皇即位。私もともと鎌倉大好きなので、読んでて「うおぉっ!」と盛り上がる描写多数。以仁王令旨「平氏を討て!!!」、義経の鵯越の逆落し(大迫力!)、承久の乱出陣時の尼将軍政子の演説、そして最終頁の幕府滅亡の予兆。私この漫画家さん好きだわー。解説氏曰く《鎌倉時代のエピソードには(中略)劇画的なものが多い。しかしそのほとんどについては実は信ぴょう性が疑われている》そうで、鵯越も政子の演説もフィクションらしい(汗)。つまり漫画映えする場面なのよね。 読了日:05月19日 著者: 読書メーター PR |
|